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12月27日晴れ起床9時40分就床4時0分
重馬叔父様への手紙 「謹んで新春のお喜びを申し上げます。ご結婚お祝い申し上げます。旧年中はご無沙 汰いたしました。今年は相変わってよろしくお願い申し上げます。 お手紙一本差し上げなかったので、とんと私のことなどお忘れかと存じます。私 も今月の五日付けをもって満十六歳と相成ります。 「大学を受けにくるなら東京にくるなら手紙ぐらいやってもよかろう」 本当にお詫びの言葉もない次第です。恐縮ですが二年後の大学受験の節は本当によろ しくお願いいたします。 叔父さんが先にいらっしゃた頃は、まだ小学校の6年の我が生涯の洟垂れ小僧 の時期だったかと存じますが、もう十六歳、高校一年生です。光陰矢のごとしとか。 (大学)受験を言葉にする年頃となりました。驚きください。 都から一番遠い島原として大学の試験を目の前にしながら生徒は一片の刺激を受け ず、それはのんびりしたものでございます。その刺激を求めてか、私の級友に非常に 出来るのがいますが、今度東京に転校するとか、非常にうらやましく思っています。 受験の下調べと大都市の学生との摩擦を求めて、出来ることなら今夏東大のサマー スクール(多分7月27日から8月14日頃ー夏休み中)を受講したいと考えていま す。しかし、いろいろの事情のため、むなしく”志トドマリ”に終わるかも知れませ ん。もし、実現の折はこれもまたよろしくお願いいたします。勝手な願い事ばかりで、 恐れ多いことでございます。 島原ではこのところ小春日和が続いて冬を感じません。東京の寒さは格別とか。新 婚のご家庭とてヒエテお風邪を召されることはないと存じますが、そのほかにもいろ いろと病気も多いこと故、特にお体にお気をつけて下さいませ。 末筆ながら、和子叔母様にくれぐれもよろしくお伝えくださ いませ。お願いいた します。 御叔父上様 阿部毅一郎
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