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| (1999/11/15)またしても、飯田橋の地下鉄の乗り換え通路で古本屋が、開いているのが、目に留まった。ちょっとだけ、と思って覗いたら、中公新書の「手術とからだ」(辻秀男著)という本があった。手術がからだにどういう影響をもたらすか、に関する本のようだ。副題に「神の天の邪鬼」とあり、手術後、ホルモンの分泌が変わったりして、回復を遅らせるような働きをするようなことが、書いてある。妻の手術後の状態が、手術の影響の大きさを物語るものであったが、それを理論的に解明してくれそうだ。妻にも是非読ませたいと思って、早速、買うことにした。
ついでに4冊。 「イワシの自然誌」(中公新書、平本紀久雄著)。大好きなイワシについてもう少し知りたいと思って。イワシは海の米といわれるが、近年漁獲量が著しく減っているが、その回復の可能性はあるのか。 「ももこの健康読本」(幻冬社)さくらももこのばか話も捨てがたい味がある。しかし、この本は、後で読んでみると全編対話スタイル(幻冬社の女性編集者との)になっていて、冗長で、しかも、最近読了したさくらももこの「さくら日和」という本と内容がダブったところが、かなりある。少々安手の出来の本だ。 「いけない読書マニュアル」(自由国民社)著者は、風間賢二氏。これだけつん読の本を抱えながら、またしても、読書案内の本を買いこんでしまった。しかし、タイトルに反して、まともな読書案内で、選ばれている350冊も悪くない。一冊当てわずか56行の紹介だが、読む気を誘う紹介なので、読みたい本がまたしても、増えてしまった。 「殿様と鼠小僧」(中公新書、氏家幹人著)。数年前平戸を訪ねて郷土資料館で藩主松浦静山候が「甲子夜話」という膨大な随筆を著したということを知って以来、同著に関心を持つようになった。47歳で隠居し、82歳で没するまで本所平戸藩下屋敷にあって、江戸の実相を生き生きと書き留めたらしい。これは、その本を解説した本である。
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(1999/11/19)昨日から川端道喜著「和菓子の京都」(岩波新書)を読み始めた。 NHKの朝のテレビ小説「あすか」で、京都の和菓子の老舗を舞台に、女性として初めて和菓子職人の修行を始める、あすかという老舗の孫娘が主人公になっているので、京都の和菓子に興味を持っていたら、ベッドのすぐ脇にある本棚におあつらえ向きのこの新書があったので、読み出した次第。 この本は、高田馬場駅前にあるビッグボックスで催される月一の定例の「古書感謝祭」に欠かさず通っていた時代に、他の岩波新書とまとめ買いしたものの一冊である。欲しい本があったら、とにかく買っておき、「未来の図書館」を作るのだというもくろみが、こういうときには有効性を発揮する。本棚にもう3年以上も眠っていたろうか。 著者は、御粽司15代川端道喜氏(1930年生まれ1990年没)。この本を著した直後に亡くなられている。粽を作って15代、500年の伝統を誇る老舗。御所や茶人に粽や菓子を納めてきた名門である。 祖父に、和菓子の生命とも言うべき小豆餡造りの手伝いをさせられた幼少時代のこととか、葛粽という、人手はかかるが、きわめて、歩留まりの悪い菓子を作るプロセスとか、面白いはなしが詰まっている。粽を包むに適した笹の葉の入手が難しく、質が落ちてきているので、厳選しなければならない。良質の葛粉にしても、葛粉の採れる葛そのものが少なくなり、年々入手しがたくなって来ているのをなんとかしなければならない。川端家では、笹にくるんだ粽を、蒸すのではなく熱湯で湯がくことによって独特の味を出すのだが、そのプロセスでかなりの粽を捨てざるを得ない。それゆえ、きわめて歩留まりが悪くなるのだ。それにしても、粽一本つくるのに、これだけの手間暇をかけるというのは、驚異である。川端家以外ではなかなかやっていけそうもない。 本の導入部(序章)が、祇園の紹介に割かれているところが、京都人気質を表している。これも「ゆとり」だろうか。なかに島原についての記述がある。(p.13) |