| 掲載日 |
2004年~2005年 |
| 2005/7/5 |
第60期本因坊戦:張本因坊を4-1で下し、高尾新本因坊の誕生 |
| 2005/6/25 |
第60期本因坊戦:挑戦者先行で盛り上がり、張本因坊、角番をしのいで1-3高尾八段 |
| 2005/4/6 |
ふるわない国際棋戦 |
| 2005/4/6 |
第29期 棋聖戦 挑戦手合七番勝負羽根棋聖、棋聖位初
防衛に成功! |
| 2005/4/6 |
NHK
杯、張三冠が2度目の優勝 決勝で依田碁聖を下す |
| 2005/4/6 |
第3局 王 立誠十段 対 二十五世本因坊治勲 |
| 2005/4/6 |
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| 2005/3/16 |
第29期棋聖戦7番勝負、最終局始まる |
| 2004/12/29 |
2004
年棋界回顧 |
| 2004/3/19 |
第 28期棋聖戦、羽 根天元、棋聖位を奪取 |
2004/3/15 |
第 28期棋聖戦 山下棋聖、三連敗後の三連勝でにわかに盛り上がってきましたね |
2003年
| 2003.10.25 |
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| 2003.7.17 |
第58期本 因坊挑戦手合い7番勝負、張栩八段が、タイトル奪取し、新本因坊へ 」 |
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2003.6.25 掲載 |
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2003.6.1 掲載 |
第58期本因坊挑戦手合い7番勝負は、1勝1敗 |
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2003.6.1 掲載 |
第41期十段戦挑戦手合い5番勝負、3−2で王立誠十段、最後のタイトルを死守 |
|
2003.3.5 掲載 |
第27期棋聖戦:山下敬吾段、棋聖位を奪取 |
2002年
| 2002.7.12掲載 | 第57期本因坊戦:加藤正夫九段、23期ぶりの本因坊位 復位 |
| 2002.7.12掲載 | 第27期碁聖戦:小林碁聖、挑戦者結城聡九段に先勝 |
| 2002.7.1掲載 | 第57期本因坊戦:挑戦者加藤正夫九段が3-2で王本因坊を角番へ追い込む |
| 2002.7.1掲載 | 第27期碁聖戦:挑戦者に結城聡九段登場 |
| 2002.7.1掲載 | 第40期十段戦:王立誠棋聖が防衛、武宮九段惜しくも奪取ならず |
| 2002.3.8掲載 | 第27期棋聖戦:王立誠棋聖4-2で柳時薫七段を下し防衛、しかし、何となくすっきり しない結末 |
| 2002.3.8掲載 | 第40期十段戦:王立誠十段が武宮正樹九段に先勝 |
| 2002.3.8掲載 | 第5期女流棋聖戦:知念かおり女流棋聖が2-1で小川誠子六段を下し防衛、三連覇達成 |
| 2002.3.8掲載 | 第14期女流名人戦:青木喜久代八段2-0で小林泉美女流名人を下し奪取、二冠へ |
2001年
(2001/12/31掲載)
今年の碁界回顧:三大タイトル安泰、五番 勝負総入れ、国際棋戦では精彩なし
第27期天元戦:羽根直 樹八段初挑戦で天元位獲得
(2001/11/15掲載)
第49期王座戦:趙治勲 九段、王座奪取、無冠返上
第20期女流本因坊戦: 小林泉美女流名人が奪取、二冠
第26期 碁聖戦:小林光一九段碁聖位奪還
第 26期新人王戦:山下敬吾新人王、四連覇
第26期名人 戦:依田紀基名人2-1で林海峰九段をリード
第49 期王座戦:趙治勲九段、挑戦権獲得
第27期天元 戦:羽根直樹八段、挑戦権獲得
第 57期本因坊戦:リーグ戦開幕、張栩七段好スタート
(2001/8/5掲載)
(2001/5/13掲載)
(2001/2/16掲載)
◆第25期棋聖戦、面白くなりましたね、棋聖戦。両者譲らず2-2のタイに
1998年
1998/12/25:小林光一、棋聖戦挑戦権獲得と天元位奪取で両手に花
1998/11/13:
趙治勲、4-2で名人位防衛。三年連続「大三冠」維持
1998/11/13:
天元戦は一勝一敗
1998/10/18:23期名人戦で3コウ
無勝負の椿事
1998/1018:
小林光一九段、タイトル戦へ登場
1998/8/12:お見事!小林泉美三段
1998/8/12:碁聖戦は、依田碁聖が3-0で防衛
1998/7/21:本因坊戦、趙治勲、不滅の10連覇
1998/5/22:彦坂直人九段、十段位獲得、いよいよ本因坊戦挑戦手合いが始まる、日中天元戦、日本7連
敗
1998/3/3:依田碁聖、2-3と盛り返して棋聖戦佳境
へ。彦坂直人九段、十段戦の挑戦者に登場
1998/2/9:小林泉美二段、大魚を逸す。棋聖戦は、趙棋聖3−0と依田
挑戦者を圧倒
1997年
1997/12/26:工藤紀夫九段、新天元に
1997/12/3:どうした柳時薫!
1997/12/3:小林泉美二段、橋本章二九段を破る!(NHK杯)
1997/11/7:名人戦趙治勲4-2で防衛。大三冠を二年連続維持。
97/11/4 : 名人戦趙治勲名人3-2で小林九段をリード、王座戦、挑戦者山田規三生七段先勝
知念三段、女流本因坊位獲得
97/9/22 : 名人戦第一局趙治勲の大錯覚で小林の逆転勝ち、王座戦挑戦者に山田規三生七段
97/9/9 : 名人戦挑戦者に待望の小林光一九段登場、愛娘、泉美二段も大活躍
97/6/23 : 本因坊戦七番勝負趙治勲四連勝で九連覇の偉業達成
97/6/11 : 本因坊戦七番勝負趙治勲三連勝で九連覇の偉業達成へ前進
97/5/27 : 本因坊戦七番勝負第一局、加藤十段、大見損じ。碁聖戦挑戦者に結城八段
97/5/5 : いよいよ本因坊戦七番勝負始まる/小林泉美初段、大活躍
97/4/7 : 加藤正夫九段、本因坊位に挑戦
97/3/14 : 女流名人戦小川六段、惜しくも敗退
97/3/4 : 第20期棋聖戦雑感と妻の囲碁熱
97/2/8 : 山本圭さんと小川誠子六段
97/2/7 : 棋聖戦第三局、小林覚九段勝って1-2趙治勲
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王座戦では王立誠王座2-1とリード |
| 天元戦は、あっさり小林光一天元がタイトルを維持しましたね。わたしと同年輩の工藤九段は、昨年小林九段にタイトルを奪われなが
ら、雪辱戦に登場し、その前の年の挑戦手合いから合わせて、トーナメント戦で三年連続してのタイトル戦に登場するという、難事を成し遂げての登場だったの
ですが、あえなく、三たてを食ってしまいました。 挑戦者決定の決勝戦では若手のホープ、今年は二年連続しての新人王獲得するなど、今伸び盛りの山下敬吾7段を下しての登場でしたから、もう少し熱戦にな るかと期待したのですが、どうも工藤さんは小林さんを苦手にしているようで、序盤から常に先行され、チャンスらしいチャンスもないままの三連敗でした。 それにしても、この三局、小林三冠王は、全盛期を思わせる打ちぶりで、危なげなく勝ちきったのは見事でした。 |
趙治勲棋聖と王立誠王座の12番勝負も始まりましたね。まず、王座戦では、第一局挑戦する趙治勲棋聖が幸先のいい一勝を上げたのですが、続く二局、
三局、王立誠王座が大石を屠っての快勝です。 第二局王立誠は地元台湾に帰っての対戦でしたが、趙治勲棋聖の失着をしっかりととがめ、のたうつ大石をしとめました。第三局は、趙治勲棋聖に見落としが あったか、これまた、あっさり大石が死んで、これで王立誠王座の2-1のリード。五番勝負ですから、趙治勲棋聖は角番に追い込まれたことになります。 年明け早々から棋聖戦7番勝負が始まりますから、王座戦の帰趨が棋聖戦にも影響しそうです。ここで王立誠王座が、王座戦のタイトルを防衛することになる と、棋聖戦が一層白熱してくること必定です。そのためにも、あと一局、王立誠王座は必死に勝ちに行って欲しいものです。 |
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| 世界戦のタイトル・コレクターであるイーチャンホはさすがに強いですね。第一局の棋譜を見ると趙善津本因坊が打ち回わされているよ うな気がします。ちょっと、まわしに手が届かなかったような感じではないでしょうか。せっかくのチャンスです。趙善津本因坊に頑張ってもらいたいもので す。ここで世界のイーチャンホを下せば、本因坊のタイトルがフロックでないことを、世界にアピールすることができることでしょう。 |
小川会で、趙善津九段の本因坊位獲得のお祝いパーティがあった。挨拶にたった会長(渡部恒三衆議院議員)、主宰者の小川誠子六段、師匠の安藤六 段、揃いも揃って、「びっくりした」、「驚いた」、「まったく予想していなかった」と言いながらも、心のこもったいいスピーチだった。
返礼にたった趙善津本因坊自身が、まさか取れるとは思わなかったと正直だった。しかし、相手が、名うての趙治勲棋聖のことでもあり、誰が出てもや られるのなら、自分のようなものが出てもおかしくない、と思ったら、すごく気が楽になって、良く打てたという。7番勝負を戦いながら、自分でも強くなって いくのを感じたのだそうだ。ところが、タイトルホルダーになったとたん、元の弱い自分に戻ってしまい、いい碁が、打てなくなったと笑わせた。
小川六段が「二日制の碁で、封じ手後の一日目の夜は、よく眠れましたか」と傍らから質問すると、早く眠りについてしまい、翌朝、あまりに朝早く目
が覚めてしまって、逆に困ったという返事だった。一日目に手数を進ませ過ぎ、味が悪くなってからだとそれこそ寝られそうにないので、あまり手数が進まない
ように注意した。とか、今回のシリーズでは、封じ手をした方が全部勝っているので勝負を決めた第六局のときは、まだ、打ち掛けの時刻まで一時間あったが、
打たずに、自分が封じ手をすることにした。最終局は、最後に、趙治勲が間違えて、一挙に終局となったが、間違えなかったとしても、それから、コウ争いを巡
り勝敗のはっきりしない闇試合が延々と続いたことだろう、などと、対局者ならではの秘話を紹介してくれた。この話にも、気が優しそうで、意外にタフな、一
面を窺うことができる。最後にいっそうの精進を約して、新本因坊は、挨拶を締めくくった。
その新本因坊に3子で打って貰い、終盤近くまで、優勢だったのに、やられてしまった。わたしには、新本因坊のタフさが欠けているようだ。なお、この「囲
碁雑記」欄に掲載した、趙善津九段が本因坊を獲得するまでの応援コメント部分をコピーに取って行き、差し上げた。
さて、その祝賀パーティで、安藤六段とはなす機会があった。安藤さんは、今時珍しい、内弟子をとっておられるお師匠さんの一人だ。趙善津本因坊 も、門下生の一人だが、その他にも、神田英九段、依田碁聖、中小野田七段、有村七段と錚々たる門下生が輩出している。趙善津はほとんど手が掛からなかった が、依田には相当手こずらされたということだった。ただ、私の弟子というより家内の弟子のようなものですとおっしゃる。だいたい、小学5年生で預かるのだ そうだ。4年だとまだだが、5年になると、本人に自覚が生まれるものらしい。ただ、全員が棋士になれるものではなく、だめな人も出てくる。そのとき、諦め るようにと、言い渡すのが一番つらいことらしい。
その門下生の依田碁聖と小林光一十段が、この夏、暑い戦いを繰り広げている。
まず、碁聖戦挑戦手合い五番勝負。依田二連勝後、小林が一勝を返して、現在2-1の星。その後、二人は、棋聖への挑戦者を決める最高棋士決定戦の準々決
勝でも顔を合わせ、ここでは、小林が勝ち、準決勝へ駒を進めた。更に、第24期名人戦でも、この二人が、挑戦権をかけた、プレーオフ(同率決戦)へ進ん
だ。
8月5日、日本棋院で、名人リーグの最終ラウンド四局が、いっせいに打たれた。6勝1敗で、最終局に勝てばすんなり挑戦権を獲得できた柳時薫七段 が、王立誠王座に逆転の半目負けを喫した。しかも、5勝2敗同士の小林十段と依田碁聖がともに勝って、6勝2敗で三人が並んだが、リーグの規定で、シード 順が上位の二人で同率決戦ということになり、柳時薫は涙を飲むことになったのだ。柳時薫にとっては、最悪の結果になってしまった。依田碁聖も半目勝ちだっ た。この半目も逆転だったらしい。なんとも、重い半目勝負が、最終ラウンド四局中二局もあったのだ。
依田碁聖の師匠の安藤さんは、どうも、依田が挑戦権を獲得しそうだという。趙善津が、この快挙を成し遂げたのだから、安藤一門はついている。この 際、名人位も一挙に、同門へ持ってこようとの意気込みと見えた。
小林十段にしても、愛着のある名人位復位をめざし、ライバル趙治勲に何としてでも挑戦状を突きつけたいことだろう。
かくして、この9日に行われるプレーオフは、囲碁ファンなら、絶対目を離せない大一番になった。依田・小林の暑い夏は続く。
いやぁ、ついにやってくれましたね。趙善津新本因坊の誕生です。
挑戦者が4局5局と立て続けに逆転勝ちし、ちょっと趙治勲の負け方が普通でない。ひょっとするとひょっとするかもと、前回書きはしましたものの、 まさか、こうすんなりと4-2のスコアで新本因坊が誕生するとは、思ってもおりませんでした。なにせ、相手は、7番勝負の鬼、超念力の趙治勲です、そう易 々とタイトル戦初登場の挑戦者に城を明け渡すはずはないと思っておりました。少なくとも、最終局までいくだろうと予測しておりました。
それが、趙治勲にしては珍しく、またしても自ら終盤ミスしての逆転負け。右上隅の大石が、無条件で取られたのでは、投げざるを得なかったでしょう。 1999年7月6日は、歴史的な日になりましたね。
10連覇中の本因坊のタイトル連覇が途切れ、大三冠の連続保持記録が4巡目の半ばで途切れ、7番勝負の連勝記録が途切れました。29歳の新ビッグタ イトルホルダーの久しぶりの登場です。
大タイトルを手中にして、趙善津新本因坊は落涙したと報じられておりますが、それも当然でしょう。挑戦者になることそのものが、めったに巡って来 ないチャンスです。今回を逃したら、もう、二度と巡って来ないかもしれないと言ってもいいほど、挑戦者になること自体が難しいのです。そのめったにない貴 重なチャンスをものにできるかどうかで、その人の一生は変わるのです。過去に7番勝負の舞台に何度も登場しながら、結局タイトルに縁のなかった人は数多く います。一度でもいいから、大タイトルホルダーになり、本因坊や名人棋聖の称号を名乗られるかどうか、これだけのことで、運命は全くべつのものになると 言っても過言ではないでしょう。
韓国での幼い日、日本での趙本因坊の活躍ぶりに憧れて棋士を目指し、後を追って来日した挑戦者は、29歳にして、その憧れの人の手から、歴史的な
勝利をもぎ取り、10連覇中で最も愛着の深いはずの本因坊の称号を奪取したのです。
譜面を見る限り、これが単なるフロックによる勝ちではないことは、明白です。実によく戦っています。一局一局逞しくさえなっているように感じられます。
息の長い戦いぶりで、簡単には、土俵を割りません。力みがないというのでしょうか、無心というのでしょうか、手がよく伸びています。
これまでのいわば、ビッグネームの挑戦者に見られた、無用な力みとか、趙治勲神話に自ら転ぶと言うところがありません。こうした精神力は、見上げ たものです。そうした、無心さ、冷静さが、逆に趙治勲のミスを誘いだしたと言えるのかも知れません。また、これまでの挑戦者が、何度も痛い目にあったこと がある人だったことも、自らを追い込む心理状態に陥り、勝とう勝ちたいという気持ちだけが先走り、知らず知らずのうちに、着手がが伸びを欠くようになり、 カド番には追い込みながらも、土俵を割らせることができなかった大きな原因のように思われます。しかし、今回の挑戦者には、そんな過去の痛めつけられた記 憶がなかったのが幸いしました。
趙善津新本因坊おめでとうございます。ビッグタイトルホルダーになったのですから、ホルダーにふさわしく、他の棋戦でも勝ちまくり、更に強く大き くなって、来年の連覇に備えて下さい。趙治勲も捲土重来を期して、来期の挑戦権を狙うでしょうし、趙治勲に比べれば、与し易いと思う棋士連も、挑戦権を虎 視眈々と狙って来ることでしょう。取ることより、維持することのほうが難しいといわれるタイトル、防衛して初めて、真のタイトルホルダーと言えるのでしょ う。
本因坊戦、挑戦者趙善津九段が3-2とリード、俄然面白くなりましたね
こんな展開を誰が予想したでしょうか。お互いに黒番を入れ合って2-2とタイスコアから、第5局は、白番の趙善津九段が逆転勝ち、十連覇中の趙治勲 をついにカド番に追いつめました。
今期の本因坊リーグ戦でも、挑戦者の有力候補と言うより、ダークホースに近い存在だった趙善津九段が、4-2と四人が並んだ混戦から一人抜けだ し、一躍挑戦者に名乗りを上げた時点では、挑戦権を獲得しただけでもたいしたものだということは思っても、まさか、これほどまでに、大三冠の趙治勲を追い 込むなどとは、わたしは、全く予想もしておりませんでした。新人王を取った経歴はあるにしても、それほどの戦歴があるわけでもなく、大舞台に登場するの は、今回が初めて、わたしも、何度か教えて貰ったことがありますが、棋風はきわめてオーソドックスで、人柄も穏やかそのものです。一方、趙治勲は、七番勝 負の鬼と言われ、くんずほぐれずの熱闘を得意とし、悪い碁でも終盤念力で逆転する力を持っています。こうした趙治勲が相手では、せいぜい2勝止まり、勝運 は薄いと思ったものでしたが、二日制のハンディもものかは、くんずほぐれずの戦いになっても天下の趙治勲を相手に一歩も退かず、しかも、第4局といい、第 5局といい、終盤で逆転して、勝ちをもぎ取る戦いぶりには、本当のところ、意外や意外の感じで、趙治勲本人をもとまどわせていることでしょう。大舞台を与 えられて、大化けしたようにさえ、思われます。
しかし、これからが、鬼が鬼たるところを示す正念場です。ここからの2局を乗り切って、タイトルを手にできるかどうかに、趙善津の棋士としても将来
はかかっていると言って過言ではないでしょう。乗り切れれば、大棋士への道を切り開くことさえ可能となるでしょう。
頑張れ、趙善津!
| 記入日 | タイトル | コメント |
|---|---|---|
| 98.12.25 | 小林光一、 棋聖戦挑戦 権獲得 と 天元位奪取で 両手に花 |
前々回の書
き込みで予感していたことがズバリ当たりましたね。やってくれました、小林九段!棋聖戦の挑戦権獲得に加えて、3-2のスコアでの天元位獲得で
す。
依田碁聖をあっさり下して棋聖戦の挑戦権を手に入れたとき、天下の大三冠に挑戦するには、やはり無冠では寂しいと思っていたら、苦戦 はしたものの、さすがは、かつてトップに君臨したキャリアをもつ人、勝負強さでは、工藤九段を上回り、3-2で天元位を手に入れての挑戦になりました。 新春早々の棋聖戦は、重量級にふさわしい、熱戦を繰り広げて欲しいものです。大三冠4年連続を阻止する一番手として、やはり、期待で きるのは、小林新天元ではないかという気がします。 ところで、12月24日に行われた、名人戦の酒井真樹六段との師弟対決、弟子の4目半勝ちになりましたね。初戦の一敗は痛いでしょう が、弟子に花を持たせるのも、師匠の役目と割り切り、後全勝して、名人戦の挑戦権も獲得するつもりで頑張って欲しいですね。 酒井六段、晴れの舞台で堂々の恩返し、初参加者が、一勝するのも難しいといわれる名人戦リーグで、早くも一勝、この勢 いでこっちも頑張って欲しいですね。 思い出すのは、たまたま市ヶ谷の日本棋院から中央線で東中野まで、その年名人リーグ戦に入ったばかりの小林天元と一緒に帰ったことが
あるのです。世界アマ戦の打ち上げパーティの後のことでした。その時点で0勝2敗の成績でしたから、「今期は残留が狙いですね」と私が声をかけたら、 すごい自信だなと思ったことでしたが、その後の実績を見ると、やはり大をなす人は、心構えが違うものだという感懐を抱きます。酒井六 段も師匠に習ってその意味でも頑張って欲しいのです。 |
趙治勲が名人位も防衛して、とうとう、三年連続の「大三冠」の維持を達成しましたね。心からおめでとうと申し上げます。このところ、決まったように
4-2のスコア。安全運転に心がけ、それが実行できるところが、さすが「大三冠」です。しかも、序盤戦に湯水のごとく時間をそそぎ込み、100手になる前
に秒読みに追い込まれながら、その先、終局に至る二百数十手まで、誤りなく、打ち進める気力+棋力には脱帽させられます。そのスタイルをかたくなに守ると
ころも、挑戦者を圧倒する強さのゆえんでしょうし、勝利を呼び込む勝負強さの基盤になっているのでしょう。
ところで、挑戦者の王立誠九段には、苦言を呈したい。今年は、本因坊戦から名人戦へと二冠への連続挑戦を果たしたのですから、それだけでも大変なことでは
ありますが、この最終局での終盤には、いささか納得できないものがあります。
昨夜、6時からの衛星放送で生中継を見ましたが、始まった時点では、黒番の趙治勲名人の157のスベリに対して、黙って161と受けていても、解説者の石
田芳夫九段によれば、白番の王立誠九段が、半目いいという局面。ところがそうは打たず、中央につけを打ち、先手3目の161のコスミを許し、また、171
のふくらみに対して、上辺172と後手2目の下がりで応えた。これはコウになる手段を封じた手ですが、明かに「勝ちました」という勝利宣言の手でなけれ
ば、いますぐ打つ必然性のない手。このコウは、コウ材が圧倒的に有利でなければ黒の損が多すぎ、仕掛けられないコウだからだ。それより中央の味の悪いとこ
ろに一手入れたほうが明かに得。結局その中央に黒が先着し、173のツケからばたばたと打って白の177の伸びにあっさり178とつぎ、179とコスミツ
ケられて、王立誠の手がとまった。明かにこの手を見損じていたのである。一手前の178の手で、181と一目カミ取っていても、半目よかったと、終了直後
に、王立誠はボヤいたものだ。
相手は一分碁で、秒読み、挑戦者は、一時間以上も残している。にもかかわらず、秒読みの名人が間違えず、時間を余した挑戦者が間違えて、よもやの一目半負
けになってしまった。「解説者」でも気付くような手を、勝負をかけている挑戦者が見逃し、あまつさえ「勝ちました」というような手を打った挙句、負けるよ
うでは、納得できない。名人位というような大きなタイトルが決まるような重大な局面には、およそふさわしくない、おそまつ過ぎる結末と云ったら云いすぎだ
ろうか。これでは、ファンはそっぽを向いてしまうだろう。新聞紙解説の山城宏九段の「緊迫したヨセの好勝負」などというコメントが白々しい。
天元戦五番勝負は工藤天元、先勝を受けての第二局は挑戦者の小林光一九段が勝って1勝1敗。
残り三番。熱戦を期待したい。小林が、天元を取り、棋聖戦の挑戦権も手に入れて、来春、趙治勲との、久しぶりの頂上決戦となりそうな、予感がします。
第23期囲碁名人戦が始まり、すでに4局まで終了しているが、趙治勲名人の2勝1敗1引き分けになっている。
1局目は、先番の挑戦者王立誠九段が攻め勝ってさい先のよい1勝を上げたが、2、3局は、名人が力の差を見せつけるような勝利を上げ、やや、挑戦者不利
のムードが漂い出した。
4局目も序盤から名人の趣向が功を奏し、このまま一気に挑戦者をカド番に追い込むかと思われた。ところが不利になってからの王立誠の巻き返しが見事で、
ついに3コウ無勝負という、タイトル戦では初めての事態が発生した。将棋の千日手と同じようなもので、盤面に3つのコウが生じ、どれか一つ譲っても譲った
方が負けという大きなコウで、コウ立ては三つのコウを取り合えば、永久に続くので、無勝負にせざるを得ないのだ。
王立誠は、右辺の9子を捨て石に、下辺に大きな地を作り、趙治勲が187の疑問手を打ったあたり、勝ちにしていたとも伝えられるが、とにかく、序盤から
の不利を跳ね返し、1勝3敗になりかねなかったのを、とりあえず、1勝2敗でとどめ、次は黒番で戦えるように持ち込めたのであるから、決して気を悪くはし
ていないだろう。この粘り腰で今後とも頑張ってもらいたいものである。
無冠になって久しい小林光一九段が、やっとタイトル戦へ登場する。天元戦の挑戦者決勝戦で柳時薫七段を破って、工藤紀夫天元への挑
戦権を手に入れたのである。一方で、棋聖戦でも、加藤九段との準決勝を逆転で勝ち、挑戦者決定3番勝負を依田碁聖と戦うことになった。これは平行して行わ
れることになっている。棋聖のタイトルを失って早5年。礼子夫人を亡くした心の傷も、再婚によって癒されたに違いない。
歳を取ってもいつも若々しい碁を打つ、藤沢秀行名誉棋聖が10月14日引退したのは、寂しいが、小林九段はまだまだ老け込む年令ではない。棋聖戦でも、
挑戦権を取り、趙治勲との7番勝負で天下を沸せてもらいたい。
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またも、小林泉美三段がやってくれましたね。NHK杯で、天下の力戦家宮沢吾郎九段を相手に白番で5目半の勝ち(1989/8/9放 映)。お見事の一語に尽きます。
終盤まで、劣勢の碁を、狙いすましたコウで見事逆転。これは、解説の小林覚九段も気が付かなかった筋で、さすがに勝負強いところは、最近再婚したば かりの父親、小林光一九段譲り。
女性陣が、なんとなく回しに手が届かないような負け方で次々と姿を消し、残る頼みは昨年も 二段ながら二人の九段を血祭りに挙げ、武宮九段戦でもコウ立てを聴かずにコウをぶち抜けば勝っていたと いうところまで追い詰めた小林泉美三段一人だけだったが、その期待に応えての勝利、次の山城九段戦が楽しみになってきました。二度有ること が三度も四度もあって欲しいものですね。本人は三段に昇段したばかりの弱冠21歳の女性。こんな晴れの舞台で、天下の九段を相手に一歩も退かず、逆転で負 かすのですから、勝負度胸にも恐れ入ります。がんばれ泉美さん!
碁聖戦は、依田碁聖が3-0で防衛。
挑戦者の苑田九段も初戦は、不出来だったが、二戦、三戦と調子を上げて来たので、もうすこしもつれるかと期待されたものの、やや勝負の詰めが甘く、その点
は人一倍辛い依田碁聖に三立てを食ってしまった。依田三連覇。依田碁聖も、年頭の棋聖戦では、趙治勲大三冠にやられている。名人戦は王立誠
に挑戦権を奪われたから、碁聖のタイトルぐらいで甘んずることなく、棋聖戦に連続挑戦し、棋聖を奪取するつもりで頑張って欲しいものだ。
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本因坊戦、趙治勲、不滅の10連覇
先にも、勝率が9割に近く「7番勝負の鬼といわれる趙治勲が、今回は10連覇にこだわって勝ちに行くと宣言しているというから、簡 単に土俵割るとは思えない」と書いたのだが、やはり強かった。4-2。予定通りの星取表ではないだろうか。
まずもって、おめでとうと申し上げたい。
立会人の坂田名誉本因坊が、10連覇達成後の打ち上げの席上で「治勲はずるいよ。負け方を知っていて、ついその気にさせちゃうのだから」という趣 旨のことを言ったと伝えられているが、まさに正鵠を得ている。うまく負けてやり、その気にさせて、勝ちにきたところを、ごつんと叩くのだ。相手の受ける衝 撃は二倍にも三倍にもなる。徹底的に打ちのめされる。勝てそうで勝てないと自ら転ぶことにもなる。
今回も安全運転で、主催社側に顔の立つ6局まで打って、予定通り防衛を達成した、ようにさえ見える。こうなると、高川秀格の9連覇と坂田栄男の7 連覇を合わせた16連覇を狙うという趙治勲の言葉が満更大風呂敷ではないように思えてくる。
名人戦も、同じ王立誠が挑戦することに決まった。果たして、今回の戦いの学習効果で、治勲を追い詰めるところまで、行けるだろうか。
碁聖戦5番勝負は、依田碁聖が2-0と、挑戦者の苑田九段を圧倒している。勝負に辛い依田が有利と見る。
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日本棋院中部総本部に属する彦坂直人九段が、十段戦初挑戦で見事、加藤正夫九段を破って、初のビッグタイトルを獲得しましたね。見るからに、神経 の太そうなタイプの棋士で、大舞台でも、決して物おじしないところが、今回のタイトル獲得に繋がったように思える。これで、先にも書いたようにG7と言わ れるタイトル戦の常連の一角を、山田規三夫王座とともに、突き崩したわけで、これでタイトルが東京5、名古屋1、大阪1と分散することになった。
いよいよ本因坊戦挑戦手合いが始まる
その東京5つのうち、3つ、しかも三大タイトルを2年連続して独占するのが趙治勲大三冠。本 因坊戦のタイトル挑戦手合いがいよいよ始まる。今回は前人未到の10連破をかけて王立誠九段の挑戦を受ける。王立誠はこのところ好調で、名人戦リーグでも 5戦全勝で、トップを走っている。趙治勲にも勝ち越しているし、王座戦で趙治勲からタイトルをダッシュしたこともある。とにかく7番勝負の鬼といわれる治勲が、今回は10 連覇にこだわって勝ちに行くと宣言しているというから、簡単に土俵割るとは思えないが、棋聖戦の依田碁聖のように回しに手が届かないようなことにならない ように、王立誠九段の肉薄に期待したい。
日中天元戦、日本7連敗
日中天元戦は、工藤紀夫天元が善戦したにもかかわらず中国の若きエース常天元に0-2で破れ、これで対中国戦七連敗。日中のタイトルホルダー同士
の対決で、このところほとんどが日本側の負け。世界と冠した棋戦でもふるわず、韓国、中国の後塵を拝している。すぐハングリー精神が足りないの、国際棋戦
は時間が短いのといった言い訳じみた評論がされるが、いまどきハングリー精神だけで勝ったり負けたりするものでもあるまい。はっきり弱さを認め、根本的な
対策を考えないと、国内の対局が弱い者同士の戦いを見せられているようで、興味を削ぐ。サッカーにしても、ワールドカップのレベルの試合を見慣れるとJ
リーグが物足りなくなって来るようなものだ。国内にも世界にオープンなリーグ戦を設けて、長時間戦での外国人と日本人棋士の実力を試してみてはどうだろ
う。外国選手を入れて、Jリーグの試合も見栄えのするものになってきたのだ。
1998/3/3
依田碁聖、2-3と盛り返して棋聖戦佳境へ。彦坂直人九段、十段戦の挑戦者に登場
天下の大三冠が3-0と一方的にリードしたときは、もはやこれまでかと思ったが、案に相違して依田碁聖が カド番から二連勝して棋聖戦も一挙に盛り上がった。カド番で吹っ切れたのか依田碁聖の着手が伸び伸びしてきた。3〜5局ともきわめて短手数で終わっている ところが、激戦ぶりを物語っている。
7番碁の鬼といわれる趙治勲のことだから、4、5局は相手の様子を見たまでで帳尻はきちんと合わせ て来るようにも見えるが、そこをなんとか突破して欲しい。それ以外に、活路はない。少なくとも7局目まで行ってもらいたいものだ。
ところで中部総本部の彦坂直人九段が、その趙治勲を決勝で破って十段戦の 挑戦者に躍り出てきた。このところ力を付けてきて、好調なだけに、加藤正夫十段にとっても強敵の登場だろう。G7とかいわれるタイトル戦の 常連の一角をなんとか突き崩して、柳時薫の失冠でやや退潮ぎみの若手陣の失地を早いとこ回復してもらいたいものだ。
1998/2/9:
小林泉美二段、大魚を逸す。棋聖戦は、趙棋聖3−0と依田挑戦者を圧倒
前にも触れたとおり、NHK杯で、女流棋士として初めて三回戦に進出した、小林二段、名人、本 因坊のタイトルを取ったこともある武宮九段の胸を借りることとなった。中盤、大石の死活を巡る大コウ争いになったが、武宮九段が大石の死活に関わるコウ立 てしたのに構わず、コウをブチ抜き、大石同士の攻め合いに持ち込めば、手数は大差、泉美二段が、大勝していたというのだ(「週刊碁」)。わたしも1月18 日に放映された際、その局面を見ながら、コウを解消すれば、少なくとも泉美二段有利の攻め合いに持ち込め、ひょっとすれば、勝つチャンスがあると思い、 「抜け、抜け」と叫んだものだったが、結局は泉美二段、そのコウ立てを受けて大石の生きを図った。そのため、コウ材が一つ足らないことになり、コウ解消の 代償に、上辺の数子を持っていかれ、300手を超す、大熱戦にはなったものの、8目半負けてしまった。まったく、惜しい一局であった。
女流と男性の対局では、女流側が、みずから中盤で崩れるような碁が多かったが、泉美二段は、なかなか土俵を割らず、結構粘れるし、単なる力碁ではな
いので、見ていても安心感があり、楽しめる。
武宮九段も冷や汗をたっぷりかいたことだろう。
泉美二段の今後の成長がますます楽しみになってきた。ところで、お父さんの小林光一九段、二週遅れて、四回戦の第一局に登場したが、 娘の泉美さんの敗戦に気を落としたわけでもないだろうが、若手の羽根直樹六段にあっさり負かされてしまった。この直樹六段も、棋士の二世だ が、お父さんの泰正九段より、冷静な勝負師で、これで準決勝進出を決めた。優勝まで後二勝、頑張ってもらいたいものだ。
ところで、棋聖戦、3局まで終わったところで、3−0と趙棋聖が挑戦者の依田九段を
圧倒している。二日制の7番勝負の鬼といわれ、これまで24勝4敗と圧倒的な強さを誇る趙棋聖、さすがに強く、この三局とも、終わって見るとちゃんと勝つ
べき人が勝っていたという展開。こう打っていたら、挑戦者が勝っていたという図が局後、いろいろと出てくるが、その場で本人が打てない限りどうしようもな
い。そう、打てなくする、魔力が趙大三冠には、備わっているようなのだから、まず、その魔力から逃れるか、その圏外に身を置くしかないのであるが、丸二
日、碁盤を挟んで対峙すると、だれしもその魔力圏に引きずり込まれてしまうものらしい。
依田九段にしても、こんなはずではないと思いながら、不本意な碁を打たされてしまう己に、戸惑うとともに、不甲斐なさで腹を立ててもいることだろう。
「鬼」と言われることが、どういうことか、骨身にしみてわかって初めて、鬼に勝つことが、出来ようというものだ。この際、一局でも多く、「鬼」と二日間盤
を挟んで対峙し、「鬼」のこわさを骨身にしみるまで味わい、魔力の圏外で自分の碁を打つ術を身に付けて欲しいものだ。
今年も大三冠の堅城は、なかなか崩れそうにない。
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1997/12/26:工藤紀夫九段、新天元に
57歳、私と同じ歳の新天元が誕生した。柳時薫七段を3-1で下しての快挙である。心からおめでとうと申し上げたい。工藤九段の碁は、明快でわれわれアマ
が並べるのに最適と聞いたことがある。たしかに、オーソドックスな碁で、あまりぎりぎりと音を立てるような碁ではないが、結構しぶとい。今期も、並み居る
強豪を下して挑戦者に躍り出、みごと天元位をもぎ取ったのである。
対する柳時薫七段は、大変な不調で暮れの13番勝負を2勝8敗で、ことごとく破れ去った。
これで、今年の棋戦は全部終わったが、今年はタイトルがかなり移動した。十段、王座、天元と三つ。防衛は大三冠の棋聖、名人、本因坊に碁聖である。ベテラ
ン陣が盛り返した年でもあった。
来年は、趙治勲に依田碁聖が挑戦する棋聖戦で始まる。これは相当面白くなりそうだ。
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1997/12/3:どうした柳時薫!
この時期は、ここ数年、柳時薫のシーズンであった。王座、天元のダブルタイトル戦を、毎年、持ち前の
粘り腰で堂々と乗り切っていたのだ。
ところが今年は、この10番勝負に加えて、棋聖戦の挑戦者決定三番勝負が加わって13番勝負になったの
だが、どうしたことか、これまで、1勝のみで7敗。すでに、王座を1−3で山田七段に奪われ、棋聖戦の
挑戦者も0−2で依田九段に取られてしまった。年間勝ち星でも、負け越しという最悪の状況にある。さ
て、0−2と追い込まれた天元戦5番勝負。巻き返しなるか。
とはいうものの、大器柳時薫のことだ。これを良き試練としていずれまた立ち直ってくるに違いない。こんな事も、長い囲碁人生の途上ではあるさ。
大三冠趙治勲に初の七番勝負を挑む依田碁聖には、新時代を開くつもりでの健闘を期待したい。
山田新王座は、関西から6年振りのタイトルホルダーである。なかなかの好漢であるし、碁の内容も面白
い。本因坊リーグにも初参加で二連勝中。一気に天下を取るつもりで暴れまくってもらいたい。趙治勲にし
ても、林海峰、小林光一、石田芳夫、武宮正樹、大竹英雄、加藤正夫にしても、その年代で大活躍をしてい
たのである。
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1997/11/25:小林泉美二段、橋本章二九段を破る!(NHK杯)
これは、囲碁史で特筆されていい出来事である。
NHK杯という桧舞台で、女流の二段が、かつてタイトルホルーダーでもあったベテランの橋本九段を白番で
下したのである。しかも、一回戦で、現役若手のパリパリの九段を破り、容易ならざる敵と考え、ふんどし
を締め直して登場した橋本九段を相手に、半目差を読み切っての堂々の勝利なのである。
解説の武宮九段も、気が付かないような好手を随所に放って、決め手を与えず、終盤、左下の折衝で、6子
を取り込まれたときは、敗勢に追い込まれたのではないか(武宮さんは、負けにしたと悲鳴を上げていた)
と思えた後も、半目差を読み切って冷静に打ち進め、見事に二回戦の壁を突破したのである。女流で二回戦
を突破したのは初めてではないだろうか。
よ
くやった!誰と対しても臆するところのない堂々たる対局態度がいい。次回は、今日の解説者の武宮九段が
相手である。いい試合をやってもらいたいものだ。
柳時薫は、二つのタイトル戦に加えて、棋聖戦挑戦者決定3番勝負と、三つの大舞台に掛け持ち出場と大
忙し。しかも、三つの棋戦で同時に角番に追い込まれてしまった。
天元戦で0−2工藤九段
王座戦で1−2山田七段
棋聖戦で0−1依田九段
この三棋戦に関する限り柳時薫の1勝5敗というのは、いささか気にかかるが、粘りを身上とする柳時薫の
こと、これからの巻き返しに期待しよう。
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1997/11/7: 名人戦趙治勲4-2で防衛。大三冠を二年連続維持。
{第22期名人戦}7番勝負となると滅法強い趙治勲が、第6局を制して、名人位を防衛し、
史上初めて大三冠を二年連続維持という偉業を達成した。さすがである。おめでとうございます。
小林光一九段もよく戦い、かつての強さに戻ったことを印象付けたシリーズだったが、勝ち碁をことごとく
勝ちきった全盛期の強さにはすこし陰りが生じている。もっとも、相手が、趙治勲だから、そうもいかない
面もあるのだが。
全6局、さすがに名人戦にふさわしい激闘の連続で、堪能させていただきました。両者に、お疲れさまと申
し上げたい。
97/11/4 名人戦趙治勲名人3-2で小林九段をリード、王座戦、挑戦者山田規三生七
段先
勝 、知念三段、女流本因坊位獲得
{第22期名人戦}お互いに黒番を入れあっての第5局、初めて白番の趙治勲名人が勝って、本シリーズで初
めて先行するとともに、史上初めての史上初めて大三冠を二年連続維持に後1勝と迫った。
いよいよ第6局が明5日から始まる。両者一歩も引かず、リング中央で打ち合うような戦いに次ぐ戦いの熱
戦が続いており、囲碁ファンなら誰しも第7局まで戦って欲しいと望むところであろう。カド番に追い込ま
れた小林九段、なんとか逆転で、名人位を奪って貰いたいものだ。趙治勲名人がいくら偉大とは言え、大三
冠を二年連続で許すようでは、他の棋士がふがいなさ過ぎる。頑張れ、小林九段。
{王座戦}王座戦挑戦者の山田規三生七段が、第1局を見事な打ち回しで勝ち切った。若手のホープと言
われるだけに、これまた若手の先陣を切っ王座、天元のタイトルを保持する若き実力者柳時薫を相手に、並
みのアマではちょっとついていけない超難解な攻防戦を制して幸先のよいスタートを切った。坂田名誉本因
坊も感嘆し、山田七段は「強くて粘っこいネ。将来天下を取るかも」と言ったそうだから、プロにとって
も、見応え十分な戦いだったようだ。
山田七段は、新人王戦では、女流としては史上初めて決勝に駒を進めた青木七段を2-0で激破、新人王にな
ったばかりだが、この勢いだと、王座を奪取しても、おかしくない。
柳時薫王座は、この6日から天元戦でも、挑戦を受ける。挑戦者が、工藤紀夫九段。われわれとほぼ同じ世
代の棋士の久々の登場である。柳時薫王座は、タイトル戦のかたわら、棋聖戦でも、挑戦者決定三番勝負
を、依田碁聖とう打たなければならない。強い人は、勝つから対局数も自然と増える。勝ち進んで、大一番
を経験するので、また、鍛えられて強くなる。
{女流本因坊戦} 楊嘉源八段には、小川会でお世話になっており、9月の例会のとき、知念かおりさんとの
結婚のお祝いを、彼女の女流本因坊戦の挑戦権獲得と妊娠のお祝いも併せて言ったのだが、その知念三段、
二度目の挑戦で、吉田美香女流本因坊を3-1のスコアで破り、おめでたの三重奏になった。おめでとう。お
おきなお腹を抱えての対局だったが、可愛い赤ちゃんを産んで下さい。
吉田さんは五連覇ならず。残念でした。
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97/9/22 名人戦第一局趙治勲の大錯覚で小林の逆転勝ち、王座戦挑戦者に山田規三生七
段
第22期名人戦が、いよいよ始まった。例によって第一局は海外対戦。今回はニュー
ヨークまで足を伸ばした。時間がずれているので、NHKの衛星放送でも、ちょうど
テニスやゴルフの中継のように、深夜や早朝に放映された。二日目は、朝早く起きて
テレビのスイッチを入れると、小林九段の勝ちになっていた。解説役の武宮九段が、
趙治勲の大錯覚による逆転勝ちとの解説をしていた。序盤の右上隅の攻防で白番の名人が用意した
コウによるシノギが絶妙で一気に優位にたち、もうどう転んでも名人の勝ちは、動かないと見られ
た局面での、大逆転だった。名人は、コウでしのいだ段階で、その後、およそ80手も後に現われる
右辺の石の死活について深く読みを入れ、それで大丈夫と思い込んでいたのである。それを前提で
打ち進め、相手が165と打った時点でその錯覚に気付いたのである。したがって164手目に錯覚に
気付けば何事にも至らなかったのである。錯覚に気付いた名人は「これでも名人か」と自分の頭を
殴り続けたという。打ち上げの席にも出ずに、一人碁盤の前に残り、石を並べ直しては頭を抱えて
うつ伏せになる映像を、衛星放送の囲碁ウイークリーが紹介していたが、見ていて鬼気迫るものが
あった。第一人者の執念を見せつけられた思いがした。
第一局が小林九段の勝ちで、面白くなったと言えようが、第一局では明らかに趙治勲の読みが上回
っていたように思えるので、勝負はまだ小林が苦しい。
王座戦挑戦者には山田規三生七段が、名乗りをあげた。若手のホープがいよいよ桧舞台に登場して
きた。山田七段は、新人王戦でも決勝に進出、女流としては史上初めて決勝に駒を進めた青木七段
に先勝、タイトル奪取まで後一勝のところまで来ている。スターに育って欲しいものだ。
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1997/9/9 名人戦挑戦者に待望の小林光一九段登場、愛娘、泉美二段も大活躍
第22期名人戦の挑戦者に待望の小林光一九段が登場して来ましたね。これは、囲碁フアン
にとっては、願ってもないビッグプレゼントと言えるでしょう。大三冠を維持する趙治勲へ
のチャレンジャーとして、現在公式戦のタイトルは持っていないにしろ、やはり小林さんほ
どふさわしい人はいないと言うのが、衆目の一致するところ。奥さんの小林礼子六段を一昨
年なくして、棋聖、名人などのビッグタイトルをすべて失うなど、その後いささか低迷して
いましたが、今年になって鶴聖戦、龍星戦、世界選手権富士通杯と立て続けに優勝、完全に
復調し、今まさに絶好調と言えるでしょう。
一方の趙治勲も、本因坊戦では、加藤十段を一蹴して、高川九段の不滅といわれた九連覇に
並ぶなど相変わらず、安定した実力を示しており、いよいよこの10日から、ニューヨーク
で始まる第一戦から、見逃せません。
小林さんの愛娘,泉美二段も大活躍ですね。NHK杯では、中野九段を撃破するし、レディー
スカップでは、三連勝。まだ20歳,大成して欲しいですね。
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97/6/23:本因坊戦七番勝負趙治勲四連勝で九連覇の偉業達成
予想通り、趙治勲が四連勝で九連覇の偉業を達成した。高川秀格の不滅と言われた記録に並んだことにな
る。心から、おめでとうと申し上げたい。
これからは、この記録がどこまで伸びるかが、興味の焦点になる。一口に九連覇というが、例えようもないほど長い歳月を、不敗で通したということを
意味する。その精神力と精進には脱帽せざるをえない。今の
勢いでは、大三冠をこのまま維持しそうである。
名人戦は、終盤になって、2敗組みが5人という混戦状態になっている。武宮、王立誠、小林光一、片
岡、柳、の中から、誰が、抜け出て、挑戦者の名乗りを上げるか。はたして、大三冠の連覇を阻止すること
ができるか。こちらも、目が離せない。
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97/6/11 本因坊戦七番勝負趙治勲三連勝で九連覇の偉業達成へ前進
趙治勲本因坊が第2局、第3局を連勝して、防衛まで後一局、九連覇の偉業達成はほとんど間違いないとこ
ろまで来た。挑戦者の対局過多からくる疲れを、今回星が一方的に片寄った原因にする人もいるけれど、た
しかにそれが否定できない面があるにしろ、やはり本因坊の盤面全体に描き出す構想力とそれを支える髪の
毛一本の差を正確にヨミ切る力とが、明らかに、挑戦者の力を上回っていることを認めざるをえない。加藤
十段に、この趙治勲本因坊を相手に、これから4番、タテに勝つことを期待するのはちょっと無理な気がす
る。もっとも、奇跡を願わないわけではないけれど。せめて、一勝はして欲しい。
ところで、この囲碁のコーナーが機縁でe-mail friendが、できた。見てくれている人はいるものなのです
ね。
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97/5/27 本因坊戦七番勝負第一局、加藤十段、大見損じ。碁聖戦挑戦者に結城八段
本因坊戦は、いよいよ第一局が始まったが、わずか82手で加藤挑戦者が、負けてしまった。それも4時間も
余して、一分碁に追い込まれていた趙治勲に。局面はまさしく勝負どころで、ぎゃくになってもおかしくな
いところ、どうして徹底的に読まなかったのだろう。相手は百戦練磨の趙治勲である。そんなに簡単に勝た
せてくれるはずはない、とヨミを入れるべきであった。第二局からの巻き返しに期待したい。
ところで、その加藤十段を決勝戦で下し、関西棋院の期待を一身に背負って結城八段が碁聖戦挑戦手合い
の桧舞台に登場してきた。つい一月ほど前、十段位を加藤さんに奪われた手負いの依田九段は防衛に背水の
陣で臨むだろうから、熱戦が期待できよう。
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97/5/5 いよいよ本因坊戦七番勝負始まる/小林泉美初段、大活躍
今、絶好調で、依田十段から半目差で、十段位を奪取して勢いに乗る加藤新十段が、大三冠王、
趙治勲に挑戦する本因坊戦七番勝負がいよいよ今月の12、13日始まりますね。加藤十段は、このところ週
に二局のペースで打たなければならないようですが、これも好調さを示すバロメーターで、今年になってか
らの成績は、20勝7敗、勝ち星では全棋士を通じてトップ。趙治勲にしても、せっかくの大三冠をやすやす
とは手放そうとはしないでしょうから、大熱戦が期待できそうですね。
ところで話は少し変わりますが、十代チャンピオン戦で、小林泉美初段が、若手のホープ、秋山次郎五
段、溝上知親四段を撃破して、準決勝に進出したのは、見事ですね。妻の礼子六段を亡くし、無冠になって
久しい父親の光一九段が、今期の名人戦でも、先週一敗同士の王立誠九段戦に敗れて一歩後退し、なかなか
ビッグタイトルの挑戦権をつかみかねている折、泉美さんの活躍は小林家になによりの明るいニュース。こ
うなったら、ぜひとも優勝して欲しいですね。
東洋証券杯では、小林覚九段が、韓国のイチャンホを破って、決勝戦へ進出し、是非とも今回はタイト
ルを獲得して欲しいと思っていたのですが、なんと三連敗で、韓国のソウ薫鉉九段に敗れてしまいました
ね。いい碁を打ちながら、最後のところで勝利をぽろりと手からこぼしてしまうような負け方は、碁に迷い
があるように、思えます。この迷いが吹っ切れれば、きっと一段の飛躍が期待できるのでしょうが。
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大三冠を維持している趙治勲に挑戦するのは、絶好調の加藤九段に決まった。加藤九段は現在十段
位にも挑戦しているので、ダブル挑戦である。十段戦の方は、現在依田十段に1-2とカド番に追い込ま
れているが、せっかくのチャンス。少なくとも一つはタイトルを取ってもらいたいもの。本因坊位に三期就
いたこともあり、前々回も挑戦した実績からも、頑張ってもらいたい。一方の趙本因坊にしても、今回は、
高川秀格の9連覇に並べる可能性があるだけに、力を出すだろうから、どっちにせよ、白熱の好試合を期待
できそうである。わくわく。
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西田栄美女流名人に、小川誠子六段が挑戦した第九期女流名人戦だったが、小川六段の闘志がいささか
空回りして、0-2のストレートで西田さんの初防衛を許してしまった。小川六段は、ちょっと攻め急いだ感
じがあったように思う。
西田名人は、NEC杯の俊英戦でも、若手の男性陣にまじって、決勝戦(惜しくも準優勝,優勝は楊嘉源七
段)まで行ったし、お子さんもできたし、碁でも私生活でも充実の時。今回の名人戦は出産休暇後の登場だ
ったが、ブランクを感じさせない余裕のある打ち振りだった。心から、おめでとうと申し上げたい。
小川先生、お疲れさまでした。今年中に是非また、桧舞台に登場して、次はタイトルを取って下さい。
十段戦は、加藤九段の充実ぶりがうかがえる第一局でした。この調子だと、久しぶりに、無冠返上の予
感がするのですが。
東洋証券杯では、小林覚九段が、韓国のイチャンホを破って、決勝戦へ進出しましたね。前回苦言を呈
したのですが、是非とも今回はタイトルを獲得して欲しいですね。
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趙 治勲棋聖に小林覚九段が挑戦した今年の棋聖戦も終わってしまいましたね、4-1の一方的スコア
で。しかし、このスコア、2-3でもよかったはずで、いまごろ第六戦の戦いの真っ最中でもよかったはずと
思うのはわたしだけではないでしょう。挑戦者の小林覚九段の迫力不足には、はっきり言って不満で
す。
第4局にしても、第5局にしても、勝負所で、時間を余しながら、最善の手段を逸してずるずると敗戦に追
い込まれた局面を衛星放送の生の映像を見ながら切歯扼腕したものでした。勝負に対する執念という点で、
タイトルホルダーのほうが、数段勝っているように見受けられました。秒読みに追われ、悲鳴を上げながら
も最善を尽くそうとなりふり構わず頑張っているのに対し、挑戦者は少々あっさりしているように見えました。
第5局の勝敗を決めたといわれる左下隅の4、5目損をしたという寄せにしても、普段の小林九段であれば、
少々考えればすぐ読めたはずでしょう。われわれアマにしても何か反発できないかと考えるような形をして
いましたから。それがあっさり受けて後手になり、要所を次々に打たれての一目半負けでは何となく納得で
きません。
昨今、国際棋戦で日本は勝てませんね。これも、執念不足のせいのような気もするのです。カッコ良く、勝
負にこだわらない、投げっぷりがいい、勝負より美学、芸、石の心と言った従来の日本的な価値観は、国際
棋戦では通用しないようです。大いに勝負にこだわり、なりふり構わず、頑張って欲しいというのが、多く
の囲碁ファンの願ではないでしょうか。
[閑話休題]97/3/1に行われたNECカップ決勝戦に、囲碁教室に通っている妻が、教室の先生に切符をも
らって出かけたのです。その日ゴルフに出かけたわたしは、帰っても妻が留守なのでいったいどこへ出かけ
たのだろうと、首を傾げていたのです。夕闇迫るころ妻がにこにこ顔で帰って来ました。実は、NECカップ
を見てきたのだと件の話をしながら、大きな包を差し出すではありませんか。それは、わたしも欲しいと思
っていたデジタルブックでした。フロッピードライブ付でフロッピーに収められたソフトを開くと、歴代の
タイトル戦の棋譜を見たり、対局することもできる(もちろん、本も読むことができます)優れものです。
何と次の一手を当て、抽選にも当たったというのです。2000人で次の一手を当てたのは、34人、女性は自
分一人、デジタルブックに当たったのはそのうちの3人というのです。
妻が、一人でのこのこ公開対局を見に行くようになったこと、まあ、偶然とは言いながら、次の一手が当て
られるぐらいの棋力がついたこと、数年前までは信じられないことでした。
妻は、それ以降、ベッドの上でもデジタルブックを見ておりますので、現在の3級を抜け出すのも時間の問
題かもしれません。
ちなみに加藤九段と依田十段で争われたNECカップはこのところ絶好調の加藤九段が獲得したとい
うことです。近く十段戦の挑戦手合いがこの同じ組み合わせで開始されますが、興味津々です。
なお、女流名人戦第一局は、挑戦者の小川誠子六段の粘りが通じず、西田名人の先勝.小川さんは早
くもカド番に追い込まれました。頑張れ、小川先生!
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俳優の山本圭さんは、囲碁ファンなら、ご承知のように小川誠子六段のご主人である。今日の午後、とある懇親会でその山本さんとお会いした。実に久し ぶりのことであったが、一度だけお宅にお邪魔したことがあるのを覚えていて下さって、楽しくお話しすることができた。話は、当然小川誠子さんが、女流名人戦の挑戦者になったことに及 んだ。挑戦者決定戦は、半目勝負だったが、「厚い半目だった」とのことであった。小川六段には、小川会でもお世話になっていることもあり、今度こそ、名人 位を取ってもらいたいと思っている。今回はチャンスであると思う。是非、お伝え願いたいと申し上げた。いかにも、という風に山本さんはうなずいておられ た。このところ、五回挑戦者になったが、ことごとく、実らなかった。「彼女は、根がやさしいもので、相手の方が、最後には、という思いで徹底的に粘って、 投げてくれない」面もあるらしい。いずれにしても、呉清源九段に、見込まれ、NHKでも『21世紀の布石』の聞き役に登場している小川さんのこと、今度は 名人位をものにしてもらいたいものだ。
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97/2/7 棋聖戦第三局 、小 林覚九段勝って1-2趙治勲
ヒアヒアしました。2/6のNHK衛星放送の午後6時までの分を帰宅後早速見たのですが、小林覚九段が 4子を取る強行策に出ず、あっさり繋がらせたので、黒番の棋聖がひょっとしたら優勢になったかもしれないとの解説者の王九段のコメント。挑戦者の小林九 段、三連敗では、天下の大三冠王を相手では、もうだめとしたものでしょう。深夜午前零時からの結果のわかる放送、祈るような気持ちでスイッチを入れたら、 なんと中押で小林九段の勝ちとの第一声。ほっと胸を撫で下ろしました。これで、少し、面白くなりましたね。
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ワルシャワ滞在中、囲碁仲間と囲碁普及に乗り出し、教えた人の中から、ヨーロッパ選手権者も出た(クラ シェック。当時大学生だった彼には星目で教えた)。彼は、世界アマ戦でも、青い眼で最高位を占めたこともある。
現在プロを囲む碁会に参加(三水会、小川会)。近所の碁会所にも毎週のように妻と連れだって、顔を出す。
『週刊碁』、NHK衛星放送の『囲碁・将棋ウイークリー』、『NHK囲碁選手権戦』、12チャンネルの 『早碁選手権戦』の放映は見逃さない(ビデオ撮りをセット)。
妻も4年半前に始めて、現在3級(注)。燃えていて、週に二 回近所のT囲碁クラブで開催される教室に顔を出す。先に、毎週のように妻と連れだって顔を出すと書いたのも、家に帰っても、夕食の準備が出来ていないため である。
次弟とは実力伯仲、末弟も五段。