僕の日記1955年
1955年11月27日日曜日 天気:晴れ 起床:10時00分 就床午前12時40分 
 

11月27日日曜日晴れ起床10:00就床午前12:40

風邪を二三日ひいたが、もうよい。

今まで「英文解釈の研究」を読んでいた。中にいろいろ面白い格言などが出てくる。 健康でなくなれば人は健康のほんとうのありがたさを知る。等である。

私もこの二三日鼻かぜをひいて鼻がどうも具合が悪かったが普通の“常態”がいかに 幸福な状態であるかを知った。もともと普通の状態と言うべきものではなくて、最も 健康的に恵まれた状態と言うべきなのであろうが。

ところで今、私は幸福と書かずに健康と書いた。この健康と幸福は同じ意味のもので 単に肉体的な面で独断するわけにはいかないものであるので、私の言葉の使用ミスで ある。

武者小路先生の幸福についてをちょっと読んだが、先生はちょっとしたものに すべて幸福を見つけていらっしゃる。私であるとすれば、まず起きていられて寝てい られる幸福、ご飯を食べられる幸福、学校に行ける幸福、本を読める幸福などであ る。対話であって聞くほうの人はそんなところに幸福を発見するのはおかしい、それ はごく当たり前のことではないかと、反発した。

ところで先にミスと言ったのをもう一度取り消す。そんなに幸福であって、その上ど んな幸福が必要なんだ。たくさんマイナス少しは少し残るのだ。残ったものはやはり 幸福に違いない。

 

前へ           目次へ             次へ