川柳の部屋

Senryu(A Short Humorous Poem)

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新しく、回廊型川柳を始めました(平成21年4月12日(日))。どうぞ、お越しください。

目次

    掲載日索引

2008/11/3 2006/3/26 2006/1/30 2005/1/6 2002/10/14 2002/1/27 2001/8/11
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1997/11 1997/10 1997/9 1997/8 1997/7 1997/6 1997/5 1997/4

エッセイ:「歌句会の愉しみ」へ

お知らせ欄へ

  97/6/7川 柳をはじめた きっかけ
  97/7/30記『夢迷人のいまどき川柳毒 本』(エイ出版社;創刊I号 発行日1997/8/20) で、金賞を受賞
  2001/6/4: 川柳を使いたい という申し出で(TBS  Bs-1の大学ラジオ「Ms.Academia Studio Live On Cubeのディレクター小川一喜さんから)
  2006/4/6:  E.Wさんのホームページでの引用





お知らせ

97/6/7記: 川柳を始めたきっかけ

川柳は、たまには歌句会(歌句会の 愉しみの部屋参照のこと)に入ったら、川柳部門もあったので1995年の6月頃から始めました。ただ、応募する人が少ないせいで、トップ賞になる 数は俳句部門や和歌部門にくらべかなり多くなっています。

つい、最近、このコーナーを見て、ある出版社から、川柳の本に一句載せたいという電子メールが届きました。出版されたら、紹介します。

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97/7/30記:

『夢迷人のいまどき川柳毒本』(エイ出版社;創刊I号 発行日1997/8/20)で、金賞を受賞
上の97/6/7日付けで書いたように、ある出版社(エイ出版社)から5月27日、次のようなでe-mailが舞い込んできたのです。
 

  この度、弊社では川柳界のニューヒーロー、今遊三(いまゆうぞう)氏をお迎 えして、サラリーマン川柳の本(タイトル未定)を発刊することとなりました。
一般の方々の作品を掲載したいと思っておりましたところ、貴殿の素晴らしいホーム ページを拝見いたしました。

そこで、貴殿作の川柳を本に掲載させていただきたいと思い、メールを差し上げている次第です。
 

エイ出版社のほうで、掲載したいとして、この川柳の部屋から選んできた作品は、


 ★出てゆけの 脅しも効かぬ 妻五十
 ★夢抱け 夢だけ抱き 早や定年
 ★出る杭に なるまいとして 悔いが出る
 ★「いまさら」を「いまから」に変え 五十六
 ★一言の 好きよで相手の 隙誘う
 ★好きですと 言われたちまち 隙だらけ

で、     ・・・以上の中から掲載させていただきます。

とのことでした。

さっそく、了解しましたのe-mailを送った。本の発売予定は7月末ということであった。その後、なんの連絡もないのでどうしたのだろう、あの5つの作 品のなかからどれが選ばれたんだろうなどと、思っていたら、7月25日、次のようなe-mailが届きました。

***『夢迷人のいまどき川柳毒本1』に作品を提供していただいた皆様へ***

こんにちは。お元気ですか?
エイ出版社の青木です。
先日は私どもの川柳の本『夢迷人のいまどき川柳毒本1』にご協力いただきまし て、本当にありがとうございました。お知らせが遅くなりましたが、おかげさま で無事に本が出来上がり、本日(25日)、全国の本屋さんに一斉に並ぶ運びとなりました。つまり、あなたの作品が全国の人の目に一斉に触れる、ということで す。是非、本屋さんに足を運んでご覧ください。乞うご期待!
以下に、書店で注文される際のコードを記します。

タイトル:『夢迷人のいまどき川柳毒本1』
コード:雑誌62001-43 ISBN4-87099-108-X  C9495
本体価格:552円
版型:A5判
発行・発売:(株)エイ出版社 

少し遅くなりますが、薄謝は後ほど送らせていただきます。投稿用紙にご住所を ご記入いただいていない方は、至急お知らせください。

みなさまのご協力あっての「川柳毒本」です。 今後とも、エイ出版社と『夢迷人のいまどき川柳毒本』をよろしくお願いいたし ます。
**********************************************************************

そこで、早速、高田馬場の駅前にある大きな本屋や西新橋にある大きな本屋で、店員に確かめて見たが、そんな雑誌は、入荷していないとのことであっ た。

29日、事務所の近くの小さな本屋で確かめたところ、店の主人が、「これでしょう」と無造作にすぐ近くの棚の上から引っぱり出してきた。A5版の意外 と小冊子である。購入して、パラパラめくって見たが、出てくるのは、今遊三(いまゆうぞう)を改め、夢迷人としたらしい選者の作品ばかり。ちょっと拍子抜 けして、探すのを半ばあきらめかけたが、気を取り直して、後ろの方をめくると応募作品のページがあって、なんとその最初のページにわたしの名前と作品が、 しかも「夢抱け 夢だけ抱き 早や定年」を除く5つの作品が全部載っているではないか。つぎのページから掲載されている他の人の作品も眺めているうち、銀 賞や銅賞のマークがついているのに気がついた。最初のページに戻り、わたしの作品は何賞かと嘗めるように見てみても、何の賞とも書いてない。それならどう してweb entryNo.1などとなっているのだろうなどと、小首を傾げていたら、ちゃんと金賞のマークがあるのである。わずかA5のスペースなのに、何かが狂っ て、目が節穴になっていたに違いない。

「やった!」
創刊号の Entry No.1 Webの金賞であ る。この雑誌がいつまで続くか知らないが、まずは、記念になる受賞ではないか。ウフッフ。思わずほくそえんでしまった。これも、HPに川柳の欄を設けたお かげ。世の中、なにが縁になるかわかったものではない。と思ったことでした。
このページを訪れた人も、川柳毒本を覗いてみてください。

 

 
 
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作品欄

 掲載日索引

2008/11/3 2006/3/26 2006/1/30 2005/1/6 2002/10/14 2002/1/27 2001/8/11
2000/1| 1999/2| 1998/8 1998/7 1998/3 |1998/2 1998/1 1997/12
1997/11 1997/10 1997/9 1997/8 1997/7 1997/6 1997/5 1997/4


***
2008年11月3日掲載

41句、一挙掲載
****
2009/4/24
掲載


肝心の監事不在の漢字検(20090422)

忘れてはならぬことから忘れがち(20090421)

無理が無理呼んでへたばり無理心中(20090421)

飾らぬと言えばいえるがひどいなり(20081031)

馬鹿者と自分に言いたいことが増え  (20090215)

欲かくと良く描く力良く欠ける (20090215)


忘れない ようにするのも 忘れてる  (20081103)


労作を  弄作ですと 老作家      (20081011)


弄作も  労作という  老作家     (20081103)


捜し物  しているはじから 忘れ物 (20080826)


名物の  ややほっとする 味の良さ (20080826)


共存を  掲げライバル 共倒れ (20080902)


帰省中  寄生虫わき 規制中 (20080902)


帰省中  寄生虫わき  帰省中止(20080902)


本買えど 積ん読専用 部屋狭し (20080911)


今日用の 教養持てと  強要す (20080710)



隣り合う 家で親子が 怒鳴り合う(20080902)


不器用さ 器用に演じ 即起用(20050412)


器用さで 不器用真似て 起用され(20050412)


不器用を 器用に演じ 不起用に(20050412)


忘れても 思い出さねば 苦にならず(20070122)


物忘れ 進み忘れた こと忘れ(961220)


京都では 教徒が今日も 兇徒化す


痰検の 時に出ぬ痰 たんと出る


憂きことの 多き浮き世で 浮き沈み (19980718)


一言で 他人事にする 人でなし  (19980718)





人妻を 一晩抱いて 躓いた


年齢は 意識するより させられる  (20050803)


ヒット作 飛ばし損ねて 飛ばされる (20061117)


70も 「もう」か「まだ」かで 大差あり (20070212)


子の出来の 悪さを夫婦で なすり合う (20070310)


出来の良い 子は自己の血の せいにする (20070310)


悔やんでる 暇があったら まず一歩 (20071101)


悔やむ暇 あるほど人生 長くない (20071011)


ああそうか 玄関出てから 笑う人 (20071011)


無骨だが 骨ある男の 骨を抜く (20070418)



無骨だが 骨ある男が 骨抜きに (20070418)


全員が 同調するなで 同調す (20060612)


同調は すべきでないと皆同調 (20060612)


同調は すまいと全員 同調す (20060612)


老いの影 見せまいとする 老いの影


試算した 資産が四散 至酸嘗む


「又それ?」と いう孫娘(まご)がいて 服替える


ぶら下げた 肩書きに今 ぶら下がる


グ作でも 作らぬよりは はるかグー



気にすれば  するほど気になる 世間の目(20081103)



気にしない  はずが気になる  世間の目(20081103)




(2006年3月26日掲載)


若いねの お世辞に乗るも 老いの証    (20060319)

健康が 過ぎても病の 元となる       (20060319)

ベスグロが 三桁の会で 老いを知る    (20060319)

スクラップ す れどそのまま スクラップ   (20060209)

あきれたと 冷たく言われ あ、切れた    (20060209)

育たぬと 育てぬボスが 部下なじる(誹る)(20060207)


何のため 飲むかを忘れ 飲む薬       (20060207)



(2006年1月30日掲載)

もったいない世代も残す歳になり(20060130作)

冷房が効きすぎ早々ウオームビズ(20060130作)

暖房が効きすぎ早々クールビズ(20060130作)


人は皆わかるようにしかわからない(20030507作)

わかってもわかるようにしかわからない(20030507作)

肩書きに肩怒らせて肩がこり(20031010作)

危機感が先立つ日本の危機管理

危機管理見れば危機感増すばかり(20060116作)

次々と待ってたように大事件(20040800作)

念入りにしまったものは見つからぬ(200206作)

持ち歩くだけで読まざる書物あり

うまいふり通せりゃそれがうまいこと(2003.0929作)

糞害に憤慨をして餌やらず(20040514作)

本物の蚊かとたたけば飛蚊症(20050908作)

この蚊めと叩たけど空振り飛蚊症(20051017作)

つまらない正論を吐く人世に多し(20050829作)

正論ではあるがつまらぬことを言い(20060116作)

ひっかかる物言いについひっかかる

無情にも無上の夢を引き裂かれ

蹴り球に狂喜し凶器の弾に泣く

仕舞ったらしまったそれきり出てこない

雷名の王雷鳴に落命す

雷鳴に雷名轟く人落命

メハマラの順番通り医者通い(20050531作)

悩みないことを悩みの種にする(20010424作)

悩みないことも悩みの種になり(20010424作)

忘れたいことは忘れずほか忘る(19990623作)

張り込んで喜ばせた分泣かされる(20000919作)

張り込んで喜ばせては陰で泣く(20000919作)

無理をして喜ばせては陰で泣く(20000919作)

中吊りの見出しでいっぱし情報通(20001122作)

並みの波ならぬ波なれど波は波

並々の波ならねども波は波

疲労感披露し合ってまた疲労(20000926作)



2005年1月6日掲載

何食わぬ顔で人食う食わせ者 

思い込みしがちがしないと思い込み

 

「不味いな」を妻聞きとがめまずい仲

 

知るべきは知る要なきを知ることだ

 

分からないことが分かるが分かること

 

痩せ我慢すればするほど痩せ細る

 

「そうか」など碁会帰りの独り言つ  

                

 反党の党首の党の当否問う                       

 
力む癖出すまいとして力む癖                       


えくぼさえあばたに見える時が来た(トップ賞) 

 

組んだ足つってほどけずヨガでケガ


 笑ってる場合でないのに笑ってる


こんな顔の人だったのねと寝た後で  (トップ賞)

  

わからないかどうかわかればもう賢者

   

分別がつけば役立つ屑に愚図 


騙りなき語りに騙りの語りあり

 

白銀を白寿滑るが白眉なり

 

こだわるな他人に言うほどこだわりぬ

(2003/4/28掲載)

 

手際よさ見せぬ手際の手際よさ

勘どころ勘で押さえる勘の良さ

有り難た味分かつカップル有り難い

底知れぬほど底抜けの粗忽者 (トップ賞) 

一角の人だが角の多い人        

掘り下げて彫り深の面彫り上げる  

知らざるを知らざる問題こそ問題

 

始まらないうちに漏らしちゃ始まらない

始まらないうちに行っちゃぁおしめえよ

漂泊が心の漂白と表白す

 



(2002/10/14掲載)

遺子に石の意志をと縊死せし医師の遺志

闇の ない都会で心の闇が増え(トップ賞)

妬く女(ヒト)の焼き餅焼きに手を焼いた

分かり合うはずの対話で渡り合う

オシャレ気を出すほどダサくなるオシャレ      

サッカーを見終われば今日も終わってる      

消灯のセンサー付けてコスト増      

花祭り花散り果てて花と散る

美化せよの立て看板が美化のガン         

機密費の化けた背広でご外遊

その後が気になるハッピー・エンド劇

癖だとは言いたくないがすぐ色目

歳だとは言いたくないが物忘れ



(2002/1/27掲載)

それなりの人それなりに逸れている

息抜いて生き抜いて来た粋な人

定期券出す手つきにも年の功(トップ賞)

健康法乗り換えて来て今がある

やせ我慢させられるほど肥満する

勝手だとすぐ怒る人こそ勝手

狂牛病不手際誘発拒牛症

信念を変えぬ信念高くつく

歴史から学ぶは難きを学ばされ

知恵出せと言うご当人知恵出さず

デバカメもデジカメ備えハイテク化

虫すだく宵に酔いすぎ胃に虫酸

敗戦を終戦のまま半世紀(トップ賞)

お互いの利害が違(タガ)い仲違い

貧乏で世渡り下手士の美人妻

(2001/8/11掲載)

*馬鹿げたる理由(わけ)で殺され死に切れず        

リハビリはすれども老化に追いつけず     

席混みしバスに急き込み咳き込みぬ

物忘れ容認したらぼけ加速  

悩み無き日が無いことをまた悩み

イチローとジュンイチローに吾も一路

ゆっくりと歩くことから定年後

胴回り楽な衣装をつい選び

辞める人外交止めぬ病める国(トップ賞)

人気果て任期果たせずアイムソーリー

*念を入れ仕舞ったことは確かだが

神経が無ければ麻痺もせぬソウリ(トップ賞)

して欲しくないことだけをするお人

押してダメ引いてダメでもピッキング

孫の知恵つく勢いで我は惚け
       

 寝て学ぶ英語ぺらぺら夢の中
  
 

  国際化目指せば先に国債化

先送りしているうちに野辺送り(トップ賞)

高層化構想巡り抗争化

定期券二枚で今年もまた暮れる

*埋め戻し発覚古代史埋め戻す    

いい人のいいはどうでもいいのいい

言い訳はしたくないがと言い訳し

身の程を知って程良き身の振りに  (トップ賞)
   

張りのない暮らし続けば針むしろ
   

 

老骨を鞭打ち過ぎてひびだらけ

来るはずの王子を待ってもう四十路 (トップ賞)
     

 

やすきへとつけば結局高くつく
     

 

白羽の矢貧乏籤の例ばかり

諫言と言いつつ甘言する幹部(トップ賞)

*死ぬまでと思い定めりゃまだ死ねず
           
 

陽の当たらぬ道でいいのです夏だけは

路地一つ違えば違う世間あり(トップ賞)
 

一肌も諸肌も脱ぐ暑さかな
  

飲み過ぎのクスリを飲んで飲み過ぎる

お眠りと言って起こして大慌て

能のない鷹爪見せて笑い者

これ見よと厚底靴の脚線美

トップダウンやったトップがすぐダウン

人の来ぬ医院やたらとご親切

*デブでハゲ インポで歳も三十九

連れの愚痴連れに言う連れ愚痴る連れ
             

欲に目が眩んでやっと見える裏
             

 間の抜けた間があってこそ間が取れる

運悪い人だけ切られ他は不動

   
 

運悪さぼやけるうちは運が良い

  
 

既得権少し変えても総すかん

 貯める癖その分そっくりゴミとなる 

 

 オトナしいオトナばかりで国コドモ 

 

片づくはずないと知りつつ片づける 

 

 

 

 

 


 

 
(2000/1/11掲載)

ぼやく種なければそれがぼやく種 
 

意地悪のイジメにいじけぬ意地っ張り
 

発見だ!ノートに付けよう、書いてある?!  

*同じこと二度も三度も発見す

物忘れ高じ忘れることがない 
 

容疑者の似顔絵に似て顔を伏す 
 

鼈甲の眼鏡で低い鼻高く
 

変化することが唯一不変なり
 

目覚ましを停める指だけ目を覚ます
 

高給で降級はなく公休付き 
 

置き場所を決めればそこをまた忘れ (トップ賞)
 

量よりは質と言いつついつも量

*好き勝手やってもててる人もいる

もう歳と言いつつ歳は言わぬ女(ひと)
 

定職につけず定食にありつけず 
 

人が逝く舞台のライト消し忘れ 
 

腐っても鯛とめでたい人の謂(イイ)
 

背を見せて育てた子らが背を向 ける(トップ賞)
    

天才は異脳と知ってほっとする
       

冷房病仕事サボって予防する       
 

薬漬け検査漬けして赤字漬け 
 

古地図に恃むハイテク恃めない 
 

自らの愚を思い知る夜は寂し
 

荒海の航海後悔先に立ち 
 

*孫卒業祖父母代わっておむつ族 
 

週末は早く来(こ)月日は早よ経つな  
 

眼を閉じて見れば見えざるものが見ゆ  

*長官にだけ見えている春いずこ

*馬鹿なかば逆立ちしても馬鹿なかば

*市制敷き至誠の姿勢で施政やる

忘れても忘れたことも忘れてる
 

欲ぼけでぼけられるうちはぼけはせず

*あげちゃえばもう口出しは出来ぬもの

白けても白切り通し知らん顔
 

夜泣く子に新米ママも一緒泣き

*柿と牡蠣描きたる花器に垣の花卉



 

    
 


 

 

(1999/2/2掲載)
見通しが外れる見通しだけ当たり (トップ賞)

お賽銭減らした分だけ願増やす

肩たたき孫がやるなら大歓迎
 

目の前で入られトイレ待つつらさ

朝酒し晩酌までは昼寝する

相合いの傘は濡れないとこ濡らす
 

父母祖父母曾祖父母付きの七五三

情熱を妻に捧げて今枯葉
 

目の前の欲に眩めば先見えず

女房のヒソかに入れし保険あり

公的と言えど好適とは言えず

信望を得るには辛抱これ深謀

振り上げた手のやり場なく頭掻く

似て異なる茸は煮ても異なるまま

下駄履きで転げた治療費下駄履かす

今日せいと矯正教師は強制す

オレ並だ妻子は上だオレ涙

凝り性で凝り症になり懲り懲りす



(1998/8/12掲載)

忘れては困ることだけよく忘れ

公約が膏薬ほども効くならば

混ぜてゴミ分けて資源は至言なり

年寄りも何か始めりゃすぐ若手

もっと上目指すからこそ落ちもする

後に建つビルほど高く高く付く

 

(1998/7/8掲載)

値が下がり音を上げている日本株(トップ賞) 

一生を五合で振りしが癪(しゃく)の種 

外れないはずを外して恥ずかしや             
 

他所行きに装い妻のよそよそし

護送船気付いてみれば誤送船
  

百打てど当たらぬ下手の水鉄砲

接待が嫌いで出世頭なり

結婚も離婚も儲けのネタにする

餌台の鳥影消えて閑古鳥

すぐ切れてすぐむかついてすぐナイフ

吹き抜けを風吹き抜けるバブル後は

減税も減量雀の涙並み

礼遇と言うは大抵冷遇だ

車椅子通せんぼする道ばかり

席立てど坐ってもらえず立つ瀬なし

 

1998/3/5

良く滑りゃ五輪金賞我三浪

蜘蛛の句も苦もなく出来て雲晴れる

政官界定番出し物大暗ショー



 

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(1998/2/2掲載)

避けがたい酒を避けたら仲が裂け

そのうちにいつまでたってもそのうちに

聖火消えて五輪人気に火をつける

対校戦対抗し過ぎて退校に

避けられぬものに酒(さけ)とは意地悪し

太古より大故は太鼓で大呼する

口腔で孝行をする高校生

新任の信任状を不信認

第五聴きその醍醐味に大悟せり

(1998/1/7)
世の中は斜めに見れば斜めなり (トップ賞)

株下がり総理無策で株を下げ

凶器持つ狂気のテロに侠気なし 

狂喜して凶器であやむ狂気の徒

聖餐に青酸混じる凄惨さ

生産の成算たたず清算す

馬鹿を言え馬鹿を言ったら馬鹿にされ

馬鹿になれ馬鹿になったら馬鹿にされ

父さんの会社倒産パパと呼ぼう

 

 

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(1997/12/14)
規制緩和気勢殺がれてもうあかんわ

ビッグバン前にビッグなバン続く

甘い汁吸ううちガードも甘くなる

進物で神仏見えぬ棚拝む

親族を次々殺してズル休み

実力の一端示せど後が出ず

(1997/11)
管を巻き酔いから醒めて尻尾巻く (トップ賞)

神棚も設けぬ人の神頼み

堤灯を持つ人持っても欲しい人

お世辞言う人言っても欲しい人

へり下る人目下には反り返る

びりけつもけつから見ればナンバーワン

揉み手したその手濡らして粟つかむ

厠上の傑作水にすぐ流る 

枕上の傑作夢とともに消ゆ

鞍上の傑作落馬で露と消ゆ


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(1997/10掲載)
大証券クローンもどきの御体質      

変えるべき変えられることほど変えにくい 

会社ごと牢屋につなぐ法がいる 

(1997/9掲載)

情報は整理するほど出てこない(トップ賞) 

面白くない日に焼けず面白く 

詰まらないほうがいいのはパイプだけ  



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(1997/8掲載)
我がふりは直さず人のふり直す(トップ賞)
 
身から出た錆びゆえ落とせば身が細る
 
身から出た錆びなるゆえに落ちにくい
(1997/7掲載)
取締役は取り締まられる役

習が良い習慣を駆逐する  

親分が社長ゆすりが運用益

浮かぬ顔浮かべ伺ううかつ者

40年振れど4歳児に勝てず

高官の最後のお勤め塀の中

高い金払ってグッスリ演奏会

青い目も驚けば目を白黒に

憎まれ口先に覚えて子は育ち

誇りなく叩けばホコリの官ばかり




 

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(1997/6掲載)
割引券貰って要らない物を買い

引出物よくぞ要らないもの揃え

一言の好きよで相手の隙誘う

好きですと言われたちまち隙だらけ

出てゆけの脅しも効かぬ妻五十

(1997/5掲載)

手遅れになって気がつく摩訶不思議

情報は溢れ頭もすぐ溢れ

避けようとするほど何故か顔が合う

左頬も出そうとしたがまだ痛い

銅先物手を出しどうにもならぬ損

当面は「当面」使えぬ厚生省

物理学権威の球は離陸せず

角取れて一角の人になる道理

ミリ単位美醜を分かつ鼻の線

温暖化している地球の初夏の雪

才能を親の欲目がねじ曲げる

政界の癌と言われて癌で逝き

教育が付けばママでも好きじゃない


 

 

 

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にわか雨歩こう組と走る組 

雨降って地固まらず流される

もやもやも野茂の快挙でノーモアー

化けの皮はげてタヌキが寝た振りす

夢抱け夢だけ抱き早や定年           

ずる休みするほどずるになれぬずる        

学歴があるほどカルトに寄りかかる         

出る杭になるまいとして悔いが 出る (トップ賞)

屁理屈と決めつけて来る屁理屈屋

酷暑でも行く夏惜しむ人もいる

 

酒好きで昔飛ぶ鳥今千鳥             

ボケまいとし過ぎてボケる前に死に          

有名税払うつもりでヘアを出し            

薄命のはずの美貌で妻元気




 

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(1997/4掲載)

「頭悪い」と機密漏らして首になり

大物は失脚してもなお威張り

皺が増えても張っている欲の皮(トップ賞)

生き抜こうとすると何かが抜け落ちる

生きるため命縮めて苦吟する

締め切りがこなけりゃ書けぬとプロ気取り 

素顔見え鏡に当たる厚化粧 

据え膳と食ってる最中黒メガネ 

お互いに傷持つ身なればそっと吹き

 

春立てど路面凍結我立てず

同じ楽器(もの)弾いたと思えぬアマとプロ

ネンコロリ先に寝た母子があやし

座り込み用だったのか赤絨毯

「いまさら」を「いまから」に変え五十六

うまいねと褒められ按摩止められず(トップ賞)

子育むはずの「母体」で悪育て

かかあ殿下亭主は関白止まりなり(トップ賞)

揚げ足を取ろうと出した手を噛まれ

慣行と観光敢行官公庁

一角の人と言うには角がある

父さんのいつかきっとは来ぬいつか (トップ賞)

親だって親たることは初体験 (トップ賞)

 




 

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飽きないで空きないぐらいが良い商い

ツケ回し付け回されたお役人

思わざる不祥事思わざる人が首

明日吹く風も逆風アトランタ

雨降らば溢れ降らねば水不足

塾はしごサボるこつのみ熟達し

満席で詫びられながら上席へ

間に合わせきかぬ時差ボケ締め切り日

日本人同士で「ソーリー」帰国便

「出て行け」と怒鳴るつもりが「出て行くよ」 (トップ賞)

「馬鹿やろ」と出かかったのを 「馬鹿でした」(トップ賞)

 

自らの更生が先厚生省

事務次官上がりのコースは裁判所

人脈と言われる金を手繰る網

欲しいものあるときだけは妻も笑む (トップ賞)

割り込みの常習他人には断固拒否

にわとりの二羽いる庭のにわか雨

健康法流行(ハヤリ)追いかけ不健康

二枚舌標準装備政官界

人を食う人人一倍人を呑む

妙えぬ音も絶えぬとなると耐えられぬ

若くない証拠若さをすぐ自慢 (トップ賞)
 

肩書きの後光に縋る退任後




 

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『夢迷人のいまどき 川柳毒本1』
 
 



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