| 日本的システムの総点検 pdf |
| 1984年10月に「日本的システムの総点検」を発行した。 2009年12月に、読み返してみたが、まだ鮮度を失っていないので、ここにPDF形式でアップすることとした。 ご愛読をお願いします。2009/12/28記す |
著者 |
秋光 翔 |
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| 書名 |
日本的システムの総点検 |
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| 叢書 |
現代産業選書 |
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| 定価 |
1300円 |
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| 発行日 |
1984年10月1日 |
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| 発行所 |
財団法人 通商産業調査会 |
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| 著者紹介 |
秋光翔(あきみつしょう):1940年生まれ。戦後の日本社会の構造 を、「日本的システム」としてとらえ、幅広い視点から総合的解明を目指す、「日本的システム」研究家。作家。時事評論でも活躍中。 |
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| 帯 |
世 界の「優等生」日本の光と影 経済優先の社会システムを支える日本人の価値観、日本的経営、日本人の行動様式等に焦点をあて、この「日本的社会構造(シス
テム)に潜む脆弱性を明らかにして今後を示唆する。 |
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| 装幀 |
真鍋 博 (ここをク リックすれば装幀が見られます。) |
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| 目次 |
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| はしがきpdf(後掲、ここをクリックしてください) |
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| 第一部 日本的システムの総点検 |
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| 序章 戦後、日本は何を実現して来たか 第一章 日本の生産性は本当に高いのか 第二章 戦後は終わったのか 第三章 日本的システムの基本理念は何か 第四章 日本社会にコスト観念はあるのか 第五章 法は守られているか 第六章 日本人は勤勉か 一、「済まなさ」の文化 二、「働く」と「動く」 三、人間の標準化と仕事の標準化 四、不満のエネルギーと満足のエネルギー 第七章 日本的システムの危機管理能力は大丈夫か 一、危機管理能力の弱い日本 二、日本のシステムの特徴 三、危機に強い欧米型システム 四、危機管理の視点を欠きやすい日本のシステム 五、軍事力を強めても危機管理能力は強まらない 六、主体性を欠く外交 七、複眼の社会へ 第八章 日本の教育は大丈夫か 一、日本の教育 二、校内暴力について 三、先生と生徒 四、能力評価の問題 五、「優等生」に象徴されるもの 第九章 日本人の体力は大丈夫か 第十章 日本に国際性はあるのか 一、国際性の第一歩はギブ・アンド・テイクから 二、フェアプレイの精神 三、「和」の精神について 四、国際性とは 五、「共存」の思想 |
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| 第二部 日本的経営の総点検 |
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| はじめに 第一章 宗教的意識に類似する企業意識 第二章 日本型の企業と個人の関係をもたらすもの 第三章 画一化進む日本社会の前途 第四章 国際化と高齢化への対応 第五章 今後企業に望まれること |
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| 「はしがき」掲載 |
「日本的システムの総点検」のはしがきをここに掲載しております。 |
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はしがき |
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日本経済が、西ドイツを追抜き、自由世界第二位の国民総生産(GNP)を達成したのは昭和43年のことである。それから、すでに16年、日本は、経済大国 として、世界経済の中で揺るぎない地位を築くとともに、今や、ソ連を抜いてアメリカに次ぐ世界第二位の地位さえ窺うところまできている。 二度にわたる石油危機に対しても、優れた適応力を示し、先進工業国が等しく成長率を鈍化させ、スタグフレーションや高い失業率に悩む中にあって、日本の 経済成長率は、依然高く、日本経済の底力が改めて認識されている。 |
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筆者も、この様な日本の経済的成功を評価する点では、人後に落ちない。第二次世界大戦敗北後の焦土の中から、わずか四十年足らずのうちに、ここまで経済 的復興を果たし、当時食うや食わずやに近かった国民が、物質面では世界のトップクラスの生活を享受しうるまでに向上しえたことは、誰が何といおうと日本が 世界に誇りうる実績である。そして、それを支えてきた日本の社会システムについても、高く評価すべき点があると考える。 しかし、最近の日本のはしゃぎぶりには、いささか度を超したものが感じられる。世界の「優等生」として自画自賛するのみならず、その成功を支えた、いわ ゆる日本的経営や企業システム等まで手放しで賞賛し、これを特効薬まがいに、経済不振の先進工業国に投与すべしといった類いの話までが大手を振って歩くよ うな風潮さえ生じている。この様な文化の相対性を無視した独善的な議論がまかり通るような状況は、決して社会の健全性を示すものとはいいがたく、その中に は、日本の前途にたいする暗い予感さえ感じさせるものがある。 |
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基本的な疑念は、経済システムをも含めた現在の社会システムで、日本は、これからの国の内外の環境変化をこれまで同様旨く乗りきっていけるかという点にあ
る。 現在の日本の社会システムを見ると、経済的側面に偏ったシステムになっている。これまでの我が国の経済的発展は、この経済を第一とする経済優先主義的シ ステムで達成されてきたといってよい。そのため、経済的問題への適応には優れており、これまでも余り破綻することなくやって来れたのであるが、これから先 は、世界第三位の経済大国として、いわば、全社会システムが、つまり経済システムだけではなく、政治行政システム、文化システム、狭義の社会システム等の サブシステムをも含めて、等しく国際社会に曝され厳しい対応を迫られることになる。今更いうまでもないが、様々なサブシステムが有機的に結び付いて一つの 社会システムを構成している。従って、経済システムのみを切離して、その部分だけで適切に対応するということさえ本来不可能といってよい。この観点に立て ば、経済的に旨く適応しすぎれば、逆にその他のサブシステムに大きな歪みとなってはねかえることさえ考えられる。 |
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その意味で、経済システムのみに視野を限定してその優秀性や適応力を立証する類いの議論は、木を見て森を見ない議論に陥りかねない。経済システムを論ずる
に当たっても、全社会的システムで達成を視野にいれた検討を忘れてはなるまい。 |
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現在日本の、経済に比重の偏った、経済優先の社会システムを、本書では、「日本的システム」と呼ぶ。この日本的システムが、全体として今後の内外の激しい
環境変化の中にあって、主体的に存立しうるか否かが筆者の主たる関心事である。 日本の前途について、楽観はできない。 |
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というのも、日本的システムには、様々の本質的脆弱性がすくっていると思われるからである。日本以外の国々に比べてみると非常に経済に偏ったものになって
いるため、他のサブシステムとの間にバランスが欠けている点にまず、基本的な脆弱性があるように思われる。のみならず、現在のシステムにはそのバランスを
回復するメカニズムが組込まれていないため、今後益々不均衡が拡大し、一層脆弱性を深めていく可能性があるように思えるからである。 |
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本書においては、この様な意味の日本的システムについて、色々な角度から、深部照射をを当て、その特性や脆弱性を明らかにするとともに、その様な脆弱性を
払拭するための方法について、検討してみたい。もとより、複雑多岐にわたる日本的システムの全分野にわたって、詳細な検討を加えることは筆者の能力を越え
る。本書では、日本的システムを支える日本人の価値観、日本的経営、日本人の行動様式、このシステムが前提としている様々な原理や常識等に焦点を絞って検
討し、その他の点については、別の機会に譲りたいと考えている。 |
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日本が引き続き経済的繁栄を続け、世界の平和と繁栄のためにも一層貢献していくことを切実に願うものであるが、そのためにも、現在の日本的システムについ
てこの際総点検を行い、自らを客体視する作業を通じて、その長所と短所について明確な認識をもち、伸ばすべきは伸ばし、改めるべきは改めていくことこそ肝
要と考える。もとより社会システムの再構築ほど言うは易く行うに難いものはない。長期的視野に立って一歩一歩地道な改善を図るのでなければ、日本の前途は
決して明るくないことを認識し、日常的な生活の中で、各個人が、多様な実践行動に移ることが、現在急務のように思える。 |
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本書の内容については、自ら不満に感ずる点が少なくないが、問題提起の一書として、敢えて、世に問うことにしたものであり、大方の厳しい批判を仰ぎたいと
思う。この様な方面について必ずしも専門家でないものが、日頃、疑問に思っている点を率直に論述したものであり、専門的な社会・経済学者や、実務に携わる
人々から見れば、多くの問題点を抱えていることであろう。蒙を啓いてくれる率直な批判をいただければ誠に有難い。それらの批判によって、筆者の問題意識を
更に深めることができ、ささやかではあっても、より正確な日本の現状と、日本社会の改革のための共同作業に寄与することができれば、これにまさる喜びはな
い。 |
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一九八四年九月 |
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秋光 翔 |
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本書謹呈の送り状添え書き |
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| 本書謹呈の送
り状添え書き |
1984年10月 謹啓、爽やかな秋になりましたが、お元気でお過ごしのこととお慶び申し上げます。 さて、この度「日本的システムの総点検」という本を出版いたしました。通商産業調査会版で現代産業シリーズの一冊です。これまで編者として本を出したこ とがありましたが、純然たる著者としては、初めての本です。日本の社会構造についてかねがね考えていたことを纏めてみました。 未熟なところの目立つ本ではありますが、謹呈申し上げますので、ご一読いただければ誠に幸いです。忌憚のないご批評をお聞かせ下さい。 今後とも、執筆に精を出そうとの意気込みでペンネームで出しました。秋光 翔。出版がちょうど秋になったこともあり、秋の光のなかを翔ぶ男、で縁起がい いなどと、家族ともども、悦に入ったりしております。 この本を土台にして、これからも努力をしていくつもりでおりますので、今後とも秋光 翔にご声援賜りますようによろしくお願い申し上げます。 まずは、拙書の送り状に添えて、ご挨拶申し上げます。 敬具
阿部毅一郎 |
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| 「日本的システムの総点検」カバー | ||
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insidecover |
| 編
者 |
阿部毅一郎 |