「日本的システムの総点検」「どう変わる国際経済と日
本」「チビ
クロの冒険」「文
化としての日本的経営」
| 著者 |
秋光翔 |
| 書名 |
日本的システムの総点検 PDF形式へ |
| 叢書 |
現代産業選書 |
| 定価 |
1300円 |
| 発行日 |
1984年10月1日 |
| 発行所 |
財団法人 通商産業調査会 |
| 著者紹介 |
秋光翔(あきみつしょう):1940年生まれ。戦後の日本社会の構造
を、「日本的システム」としてとらえ、幅広い視点から総合的解明を目指す、「日本的システム」研究家。作家。時事評論でも活躍中。 |
| 帯 |
世
界の「優等生」日本の光と影 経済優先の社会システムを支える日本人の価値観、日本的経営、日本人の行動様式等に焦点をあて、この「日本的社会構造(シス
テム)に潜む脆弱性を明らかにして今後を示唆する。 |
| 装幀 |
真鍋 博 (ここをク
リックすれば装幀が見られます。) |
| 目次 |
|
| はしがき (後掲、ここをクリックしてください)はしがきpdfへ |
|
| 第一部 日本的システムの総点検
PDF形式へ |
|
| 序章 戦後、日本は何を実現して来たか 第一章 日本の生産性は本当に高いのか 第二章 戦後は終わったのか 第三章 日本的システムの基本理念は何か 第四章 日本社会にコスト観念はあるのか 第五章 法は守られているか 第六章 日本人は勤勉か 一、「済まなさ」の文化 二、「働く」と「動く」 三、人間の標準化と仕事の標準化 四、不満のエネルギーと満足のエネルギー 第七章 日本的システムの危機管理能力は大丈夫か 一、危機管理能力の弱い日本 二、日本のシステムの特徴 三、危機に強い欧米型システム 四、危機管理の視点を欠きやすい日本のシステム 五、軍事力を強めても危機管理能力は強まらない 六、主体性を欠く外交 七、複眼の社会へ 第八章 日本の教育は大丈夫か 一、日本の教育 二、校内暴力について 三、先生と生徒 四、能力評価の問題 五、「優等生」に象徴されるもの 第九章 日本人の体力は大丈夫か 第十章 日本に国際性はあるのか 一、国際性の第一歩はギブ・アンド・テイクから 二、フェアプレイの精神 三、「和」の精神について 四、国際性とは 五、「共存」の思想 |
|
| 第二部 日本的経営の総点検 |
|
| はじめに 第一章 宗教的意識に類似する企業意識 第二章 日本型の企業と個人の関係をもたらすもの 第三章 画一化進む日本社会の前途 第四章 国際化と高齢化への対応 第五章 今後企業に望まれること |
|
| 「はしがき」掲載 |
「日本的システムの総点検」のはしがきをここに掲載しております。 |
はしがき PDF形式へ |
|
日本経済が、西ドイツを追抜き、自由世界第二位の国民総生産(GNP)を達成したのは昭和43年のことである。それから、すでに16年、日本は、経済大国 として、世界経済の中で揺るぎない地位を築くとともに、今や、ソ連を抜いてアメリカに次ぐ世界第二位の地位さえ窺うところまできている。 二度にわたる石油危機に対しても、優れた適応力を示し、先進工業国が等しく成長率を鈍化させ、スタグフレーションや高い失業率に悩む中にあって、日本の 経済成長率は、依然高く、日本経済の底力が改めて認識されている。 |
|
筆者も、この様な日本の経済的成功を評価する点では、人後に落ちない。第二次世界大戦敗北後の焦土の中から、わずか四十年足らずのうちに、ここまで経済 的復興を果たし、当時食うや食わずやに近かった国民が、物質面では世界のトップクラスの生活を享受しうるまでに向上しえたことは、誰が何といおうと日本が 世界に誇りうる実績である。そして、それを支えてきた日本の社会システムについても、高く評価すべき点があると考える。 しかし、最近の日本のはしゃぎぶりには、いささか度を超したものが感じられる。世界の「優等生」として自画自賛するのみならず、その成功を支えた、いわ ゆる日本的経営や企業システム等まで手放しで賞賛し、これを特効薬まがいに、経済不振の先進工業国に投与すべしといった類いの話までが大手を振って歩くよ うな風潮さえ生じている。この様な文化の相対性を無視した独善的な議論がまかり通るような状況は、決して社会の健全性を示すものとはいいがたく、その中に は、日本の前途にたいする暗い予感さえ感じさせるものがある。 |
|
| |
基本的な疑念は、経済システムをも含めた現在の社会システムで、日本は、これからの国の内外の環境変化をこれまで同様旨く乗りきっていけるかという点にあ
る。 現在の日本の社会システムを見ると、経済的側面に偏ったシステムになっている。これまでの我が国の経済的発展は、この経済を第一とする経済優先主義的シ ステムで達成されてきたといってよい。そのため、経済的問題への適応には優れており、これまでも余り破綻することなくやって来れたのであるが、これから先 は、世界第三位の経済大国として、いわば、全社会システムが、つまり経済システムだけではなく、政治行政システム、文化システム、狭義の社会システム等の サブシステムをも含めて、等しく国際社会に曝され厳しい対応を迫られることになる。今更いうまでもないが、様々なサブシステムが有機的に結び付いて一つの 社会システムを構成している。従って、経済システムのみを切離して、その部分だけで適切に対応するということさえ本来不可能といってよい。この観点に立て ば、経済的に旨く適応しすぎれば、逆にその他のサブシステムに大きな歪みとなってはねかえることさえ考えられる。 |
|
その意味で、経済システムのみに視野を限定してその優秀性や適応力を立証する類いの議論は、木を見て森を見ない議論に陥りかねない。経済システムを論ずる
に当たっても、全社会的システムで達成を視野にいれた検討を忘れてはなるまい。 |
|
|
現在日本の、経済に比重の偏った、経済優先の社会システムを、本書では、「日本的システム」と呼ぶ。この日本的システムが、全体として今後の内外の激しい
環境変化の中にあって、主体的に存立しうるか否かが筆者の主たる関心事である。 日本の前途について、楽観はできない。 |
|
|
というのも、日本的システムには、様々の本質的脆弱性がすくっていると思われるからである。日本以外の国々に比べてみると非常に経済に偏ったものになって
いるため、他のサブシステムとの間にバランスが欠けている点にまず、基本的な脆弱性があるように思われる。のみならず、現在のシステムにはそのバランスを
回復するメカニズムが組込まれていないため、今後益々不均衡が拡大し、一層脆弱性を深めていく可能性があるように思えるからである。 |
|
|
本書においては、この様な意味の日本的システムについて、色々な角度から、深部照射をを当て、その特性や脆弱性を明らかにするとともに、その様な脆弱性を
払拭するための方法について、検討してみたい。もとより、複雑多岐にわたる日本的システムの全分野にわたって、詳細な検討を加えることは筆者の能力を越え
る。本書では、日本的システムを支える日本人の価値観、日本的経営、日本人の行動様式、このシステムが前提としている様々な原理や常識等に焦点を絞って検
討し、その他の点については、別の機会に譲りたいと考えている。 |
|
|
日本が引き続き経済的繁栄を続け、世界の平和と繁栄のためにも一層貢献していくことを切実に願うものであるが、そのためにも、現在の日本的システムについ
てこの際総点検を行い、自らを客体視する作業を通じて、その長所と短所について明確な認識をもち、伸ばすべきは伸ばし、改めるべきは改めていくことこそ肝
要と考える。もとより社会システムの再構築ほど言うは易く行うに難いものはない。長期的視野に立って一歩一歩地道な改善を図るのでなければ、日本の前途は
決して明るくないことを認識し、日常的な生活の中で、各個人が、多様な実践行動に移ることが、現在急務のように思える。 |
|
|
本書の内容については、自ら不満に感ずる点が少なくないが、問題提起の一書として、敢えて、世に問うことにしたものであり、大方の厳しい批判を仰ぎたいと
思う。この様な方面について必ずしも専門家でないものが、日頃、疑問に思っている点を率直に論述したものであり、専門的な社会・経済学者や、実務に携わる
人々から見れば、多くの問題点を抱えていることであろう。蒙を啓いてくれる率直な批判をいただければ誠に有難い。それらの批判によって、筆者の問題意識を
更に深めることができ、ささやかではあっても、より正確な日本の現状と、日本社会の改革のための共同作業に寄与することができれば、これにまさる喜びはな
い。 |
|
|
一九八四年九月 |
|
|
秋光 翔 |
|
本書謹呈の送り状添え書き |
|
| 本書謹呈の送
り状添え書き |
1984年10月 謹啓、爽やかな秋になりましたが、お元気でお過ごしのこととお慶び申し上げます。 さて、この度「日本的システムの総点検」という本を出版いたしました。通商産業調査会版で現代産業シリーズの一冊です。これまで編者として本を出したこ とがありましたが、純然たる著者としては、初めての本です。日本の社会構造についてかねがね考えていたことを纏めてみました。 未熟なところの目立つ本ではありますが、謹呈申し上げますので、ご一読いただければ誠に幸いです。忌憚のないご批評をお聞かせ下さい。 今後とも、執筆に精を出そうとの意気込みでペンネームで出しました。秋光 翔。出版がちょうど秋になったこともあり、秋の光のなかを翔ぶ男、で縁起がい いなどと、家族ともども、悦に入ったりしております。 この本を土台にして、これからも努力をしていくつもりでおりますので、今後とも秋光 翔にご声援賜りますようによろしくお願い申し上げます。 まずは、拙書の送り状に添えて、ご挨拶申し上げます。 敬具
阿部毅一郎 |
書評 |
講談社月刊誌「現代」1985年1月号[本のエッセンス]欄p.446 社会の画一化に歯止めをかけ国際化、高年齢化に適応するために、 |
|
|
|
| 編
者 |
阿部毅一郎 |
| 書名 |
どう変わる国際社会と日本 -21世紀に向けて |
| 叢書 |
現代産業選書 |
| 定価 |
1300円 |
| 発行日 |
1983年8月1日 |
| 発行所 |
財団法人 通商産業調査会 |
| 著者紹介 |
阿部毅一郎 |
| 帯 |
21
世紀に至る国際経済社会の鳥瞰図 新しい国際経済体制を構築するとともに、自由な経済交流を基礎とした動態的な国際分業を進める新たな国際的ルールが確立されなくてはならない 「はし がき」より |
| 装幀 |
真鍋 博(ここをクリックすれば装幀が見られます。) |
| 目次 |
|
| はしがき (後掲。ここをクリックしてください) |
|
| 第一章 国際経済社会の潮流 |
|
| 一 戦後の国際経済社会の変遷 二 南北問題の推移 三 世界経済の多様化の進展 四 経済的相互依存関係の深化と拡大 五 地球的規模の経済環境の条件の変化 |
|
| 第二章 国際経済社会の今後の展望 |
|
| 一 国際経済社会の基本的動向 二 世界経済の課題と八十年代、九十年代の位置付け 三 世界的規模の諸問題の展望 四 世界経済の地域的展望 五 新しい世界経済体制の構築 |
|
| 第三章 国内経済社会の長期的趨勢と今後の展望 |
|
| 一 人口ーー高齢・人口安定社会への過渡期 二 経済ーー中成長時代の到来 |
|
| 第四章 国際経済社会におけるわが国の地位の変遷と役割 |
|
| 一 国際経済社会におけるわが国の地位 二 今後の国際経済社会におけるわが国の基本的立場 三 わが国の果たすべき役割 |
|
| 第五章 国際貿易とわが国貿易の展望 |
|
| 一 国際貿易体制の現状と展望 二 世界の貿易構造の現状と展望 三 わが国の貿易の課題と展望 四 国際分業促進へのわが国の対応 五 サービス貿易の現状と展望 |
|
| 第六章 海外直接投資の展望 |
|
| 一 海外直接投資の役割と展望 二 わが国の海外直接投資 三 対日直接投資 |
|
| 第七章 国際金融の展望 |
|
| 一 国際金融体制の展望 二 国際資本移動をめぐる諸問題 三 国際金融におけるわが国の役割 |
|
| 「はしがき」掲載 |
「どう変わる国際経済と日本」のは しがきをここに掲載しております。 |
はしがき |
|
現代は不透明の時代である。それだけに将来はどう変わるのかーー10年後は?20年後は?小は身近な生活に関わる問題から大は国際経済に関わる問題までわ れわれは様々な疑問を持ち、いささかの不安を抱きながら暮らしている。 1982年6月内閣総理大臣の諮問機関である経済審議会長期展望委員会がとりまとめた「2000年の日本ーー国際化、高齢化、成熟化に備えて」と題する 報告書は、時間的視野を2000年にまで広げて、そのような疑問に答えようとするひとつの試みであった。この報告書は、同委員会に設けられた六つの小委員 会等の報告書ともども「2000年の日本」シリーズ(全10冊)として出版されたが、その第五巻に「世界経済、多極安定への道標」と銘打った国際経済小委 員会報告書がある。 |
|
|
「どう変わる」シリーズとして「貿易」、「国際金融」「経済協力」の三冊にわけて本通商産業調査会から順次出版された(***注)のは、その報告書の検討作業に資する
ため参加各委員が執筆された論考を集成したものであり、二一世紀に向かう国際経済の姿を多面的に考察したものとして巷間の好評を得ている。 ところで、本シリーズの読者の方々から、これらの各論だけでなく国際経済のいわば総論に当たる部分についても、審議会の報告書とは別個に、より自由な立 場から展望したハンディな書物の出版を求める声が多数寄せられた。本書は、そのような読者の御要望に応える目的の下に企画されたものである。 |
|
編者は国際経済小委員会の事務局を務め、報告書のとりまとめの任に当たった縁で、「どう変わる」シリーズの企画に携わったのであるが、今度は出版社からの 慫慂で本書の編集をお引受けすることとなった。 ご承知のように現在の国際経済は、歴史上かつてないほど深刻でかつ長期にわたる不況に見舞われている。先進工業国も発展途上国も、また資本主義国も社会 主義国もひとしく大きな試練に直面している。現在の国際経済体制は、貿易、国際金融、経済協力等どの面をとっても、世界経済が抱える諸問題を解決するのに 十分な枠組を提供しているとはお世辞にも言えない。二一世紀に向けて世界経済の安定した発展を図るためには、新しい国際経済体制を構築するとともに、自由 な経済交流を基礎とした動態的な新たな国際的ルールが確立されなくてはならない。 |
|
|
わが国は、戦後の世界経済秩序の軸となったIMF・GATT体制の下で高度成長を遂げ、今日では世界のGNPの一割を占める経済大国になった。二度にわた
る石油危機にも優れた適応力を発揮し、組立加工製品を中心として強い国際競争力を維持している。世界経済において、このような大きな比重を占めるに至った
わが国としては、自由貿易体制の最大の受益者であることを自覚し、世界経済を与件として行動する立場から脱して、新しい国際経済体制を構築するため、国内
の様々なシステムの改革や整備をも含めて積極的な役割を果たす必要がある。その成否に世界経済の安定的発展、ひいてはわが国経済の長期的発展がかかってい
るといっても決して過言ではない。 |
|
|
このように考えれば、世界経済に関する的確な展望が今日ほど求められているときはないといえる。既に経済面においては先進工業国へのキャッチアップをほぼ
果たしたわが国としては、今後は全く自力で行わざるをえない航路の設定のためにも、また世界の中で比重の増した国として、世界経済の発展に応分の寄与をす
るためにも、何よりも的確な展望がなければならないのである。 |
|
|
本書はこのような認識の下に、二一世紀に至る国際経済の展望を示すことを目的としてとりまとめたものである。 ところで、これほど激しく変動する国際経済の全ての分野にわたって確固たる展望を示すことは決して容易ではなく、個人的な視野には自ずと限界がある。そ こで本書においては、「2000年の日本」シリーズという格好の書物を材料として、その見方を図表や具体的事例を多くとり入れてできるだけわかり易く紹介 することを基本としつつ、最近の国際情勢の変化を踏まえて、アップツーデートな展望を提示することに心がけた。その意味で本書は、報告書の解説版兼改訂新 版としての性格を持つものであるが、編者の視点から材料を自由に料理し、新たに手を加え編集したものであるので、本書の内容については全く編者の個人的責 に帰するものであることは言うまでもない。 |
|
|
一読されれば、二一世紀に至る国際経済社会の基本的動向と、その中にあってのわが国の進路・役割に関して、最も手頃な鳥瞰図を手に入れられることであろ
う。本書が長期的観点から現在の世界経済が抱える諸問題について考察をこころみることに多少とも関心をもたれる方々のお役に立てれば、編者としては望外の
喜びである。 なお、本書をこのような形で出版することができたのは、通商産業調査会の強い慫慂もさることながら、国際経済小委員会の諸先生の御指導や経済企画庁総合 計画局の同僚の温かい御協力があってのことである。また、編集・校正については同調査会の広瀬貞夫氏の手を煩わせた。この機会を借りて厚くお礼を申し上げ たい。 1983年七月 編者 |
|
(***注)以下の三冊も「ど う変わる」シリーズとして、実質的には 私が企画・編集し、出版した |
|
「どう変わる世界貿易と日本」 島野卓爾 編 財団法人 通商産業調査会 1983年 1300円 |
|
「どう変わる国際金融と円」 天野明弘 編 財団法人 通商産業調査会 1983年 1300円 |
|
「ど う変わる経済協力と南北問題」 馬場孝一 編 財団法人 通商産業調 査会 1983年 1300円 |
「日
本的システムの総点検」「ど
う変わる国際経済と日
本」「チビ
クロの冒険」「文
化としての日本的経営」